研究課題/領域番号 |
19540099
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
森吉 仁志 慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (00239708)
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研究分担者 |
前田 吉昭 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40101076)
亀谷 幸生 慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (70253581)
宮崎 琢也 慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (10301409)
戸瀬 信之 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (00183492)
勝良 健史 慶應義塾大学, 理工学部, 講師 (50513298)
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キーワード | 非可換幾何学 / 指数定理 / K理論 / 巡回コホモロジー / エータ不変量 / 葉層構造 / 国際研究者交流 / イタリア:中国:アメリカ |
研究概要 |
本研究では非可換幾何の枠組の下に、葉層構造が関与する指数定理と境界付多様体上での指数定理の一般化を行った.とくに「捩れK理論」や「コサイクルで捩ったC^*群環」をとりあげ,この概念が関与する指数定理の導出を探った.捩れK理論やコサイクルで捩ったC^*群環などは,基本群の大きい多様体に対して興味深い振舞いをする.従ってこのような指数定理を無限次被覆空間や葉層多様上で研究することが重要となる.今年度は具体的に以下の2つの結果を得た. 1)コンパクト葉層多様体において横断的不変測度を有しないものを考える.一般にこのような葉層構造はIII型の作用素環を与える.従ってトレイスが存在しないため、Connes指数定理を適用することができない.ここで葉層の二次特性類に現れるh_1類が局所的には横断方向へ定数となるサイクルで与えられると仮定する.このときh_1類が定める二次特性類が定義され、対応するコサイクルで捩った葉層C^*環を考えることができる.このコホモロジー類の関与する葉層多様体上の指数定理を確立し、その幾何公式を導いた. 2)境界付多様体上で知られているAtiyah-Patodi-Singer指数定理を非可換幾何の枠組で定式化し、さらに無限次被覆空問や境界付多様体上の葉層構造に対する拡張を行った.これにより解析的二次不変量であるエータ不変量が相対巡回コホモロジーと相対K群のペアリングとして解釈され、エータ不変量のの幾何学的意義が明確になった.
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