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2009 年度 実績報告書

超平面配置の統計科学への応用

研究課題

研究課題/領域番号 19540131
研究機関岡山大学

研究代表者

紙屋 英彦  岡山大学, 大学院・社会文化科学研究科, 教授 (50300687)

キーワード統計数学
研究概要

昨年度,一昨年度は,整数係数超平面配置に関する有限体法の一般化を行なった.今年度はそこで得られた一般的な結果を,統計科学において現れる具体的な超平面配置に応用することが目的であった.また計量心理における展開モデル(理想点モデルともいう)のランキング・パターン(生成されるランキングの集合)の問題についても,自明でない最大次元の場合(codimension oneのケースと呼ぶ)について解決することを目的とした.幸いこれらは目標通り,今年度,以下のように達成することが出来た.
まずcodimension oneの展開モデルのランキング・パターンが,braid arrangementのsliceによるランキング・パターンとして実現されることを示した.そしてbraid arrangementのsliceによるランキング・パターンたちの全体が,ある整数係数超平面配置(all-subset arrangementと呼んだ)の部屋たちの全体と1対1に対応することを示した.
その上で,braid arrangementのsliceによるランキング・パターンたち(すなわちall-subset arrangementの部屋たち)のうち,codimension oneの展開モデルのランキング・パターンと対応するものとしないものとを特定した.それにより,codimension oneの展開モデルのランキング・パターンの個数を求めることが出来た.この個数はall-subset arrangementの部屋の数を用いて表されるが,この部屋数を求めるためには,各次元ごとにall―subset arrangementの特性多項式を具体的に求める必要がある.昨年度,一昨年度に行なった有限体法の一般化の結果を用いることにより,これらの特性多項式を(計算量の点で可能な範囲で)実際に求めることが出来た.以上の結果は,Ranking patterns of unfolding models of codimension one, H. Kamiya, A. Takemura and H. Terao, METR2010-05としてまとめられている.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Ranking patterns of unfolding models of codimension one2010

    • 著者名/発表者名
      H.Kamiya, A.Takemura, H.Terao
    • 雑誌名

      Mathematical Engineering Technical Reports 2010-05

      ページ: 1-23

  • [雑誌論文] Application of arrangement theory to unfolding models2010

    • 著者名/発表者名
      H.Kamiya, A.Takemura, N.Tokushige
    • 雑誌名

      Mathematical Engineering Technical Reports 2010-07

      ページ: 1-16

  • [雑誌論文] The characteristic quasi-polynomials of the arrangements of root systems and mid-hyperplane arrangements2009

    • 著者名/発表者名
      H.Kamiya, A.Takemura, H.Terao
    • 雑誌名

      Progress in Mathematics 283

      ページ: 177-190

    • 査読あり

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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