研究概要 |
任意の自然数nに対し、被覆次元dimがn次元であり、セレクターを許容する空間の構成は前年度の成果として、報告したが、これに続いて(1)被覆次元はnであり、小さい帰納的次元が2となる、セレクターを許容するTychnoff、分散空間の構成が完了した。また、セレクターによる次元の特徴付けに関しては、(2)セレクターを許容する正規空間の被覆次元がゼロである必要十分条件は任意の閉集合とそれを部分集合として含む任意の開集合に対し間にselection-maximal setがとれることである。(2)連続体仮説を仮定すれば正規でselection point-wise空間で被覆次元がゼロでないものが存在する。を示し、被覆次元ゼロであることをセレクターで特徴付けることを示した。類似の定理はtotally disconnected空間、indゼロ,Indゼロの空間等に関しても得られている。特に、(1),(3)は未解決問題に対する反例を与えるものであり、当初の研究目的を達成するものである。 弱セレクターが生成する位相が正則であることはNogura-Gutevにより2002年に示されているがTomita-Garcia-Ferreiraはこれが必ずしも正規にはならない複雑な例を構成したが、同主旨の例の比較的簡単な構成方法牽V. Gutevとの共同研究で示した。 また、長年にわたり未解決であったvan Mill-Watte1の問題「弱セレクターを許容する空間は弱順序付け可能か」はHrsak-Martinezにより解決されたが、この証明を簡略化すると共に、弱セレクターが弱順序付け可能となるような条件を組織的にしらべ、論文としてまとめた。
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