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2008 年度 実績報告書

密度依存型の拡散項をもつ反応拡散方程式の解の分岐構造

研究課題

研究課題/領域番号 19540136
研究機関愛媛大学

研究代表者

観音 幸雄  愛媛大学, 教育学部, 教授 (00177776)

研究分担者 柳 重則  愛媛大学, 理工学研究科, 准教授 (10253296)
キーワード2種競争系 / 分岐構造 / 数値的検証
研究概要

重定・川崎・寺本(1979)によって提出された競争関係にある2種の個体群密度の動態を記述する反応拡散方程式(2種競争系)を考察し,定常解や周期解などの解の存在および安定性を調べることにより,生物の共存メカニズムを解明しようとしている.本研究では,生物の住処を球の内部とし,求める解を球対称解に制限した最も単純な場合に対する解構造の研究を行っている.
定数定常解のまわりでの局所的な分岐構造はベッセル関数を用いて表現でき,また,これまでにベッセル関数に関する研究は多くある.しかしながら,局所的な分岐構造の決定に必要な評価を見つけ出すことができていない.そのため,本研究では,数学的な手法と,数式処理や区間演算などの数値的な手法を用いて,その評価を得ようとしている.
本年度後半,あるパラメータ領域において,証明の一部に不備が見つかった.今現在その修正を試みており,まだ完全に修正できているわけではないが,数学的な手法によりパラメータの範囲を特定し,その範囲内で数値的な検証を行うことにより,住処の次元が3以下の場合に,定数定常解から分岐する球対称解の局所的な分岐構造を検証できている.ここで得られた結果は,2種競争系だけでなく,一般の反応拡散方程式へも応用可能である.
来年度への課題として,住処の次元が3より大きい場合に対する局所的な分岐構造の検証が残されている.また,本研究の目標の一つである縮約された方程式の導出には至っていないので,この導出も来年度への課題としたい.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] A note on bifurcation structure of radially symmetric stationary solutions for a reaction-diffusion system2008

    • 著者名/発表者名
      Yukio Kan-on
    • 雑誌名

      Dyn. Contin. Discrete Impuls. Syst. Ser. A Math. Anal. 15

      ページ: 1-15

    • 査読あり
  • [学会発表] 反応拡散方程式の定常解の分岐構造とその数値的な検証について2008

    • 著者名/発表者名
      観音幸雄
    • 学会等名
      日本応用数理学会年会計算の品質研究部会
    • 発表場所
      東京大学柏キャンパス
    • 年月日
      2008-09-18

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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