研究概要 |
本研究において、(1)シングルパスデザインの構成、および(2)2パスデザインの構成に関する研究を行った。 (1)シングルパスデザインの構成のために、Rosaは“graceful labeling"を提案した。その“graceful labeling"に関して、「すべてのtreeは“graceful labeling"を持つ」ことが予想されている。しかし、この予想はまだ解決されていない。解決しているのは僅かにpath、caterpillar、firecracker、symmetrical treeなどのtreeと、直径が5以下のtreeについてのみである。firecrackerのgraceful labelingはすでに構成されているが、interlacedではない。本研究において、firecrackerのinterlaced graceful labelingの構成法を示した。 (2)2パスデザインの構成に関しては、黒色1因子についての研究に改良を行った上で論文にまとめ、海外の組合せ論のJournalへの投稿を行った。現在、査読の結果待ちである。内容は、黒色1因子からDudeney集合が構成されることと、黒色1因子のコンピュータによる探索の2点である。コンピュータによる探索により黒色1因子が発見され、n=9,19,25,33,43,49,73,75,81,91のときのDudeney集合を構成することができた。このうちのn=75と91は、今まで存在が知られていなかった新しいDudeney集合である。
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