研究課題
本研究は、(1)シングルパスデザインの構成、および(2) 2パスデザインの構成に関する研究を行った。(1)シングルパスデザインの構成に関して、Rosaは"graceful labeling"を提案し、それがシングルパスデザインの構成に対して有効であることを示した。その"graceful labeling"については、「すべてのtreeは"gracefullabeling"を持つ」ことが以前から予想されている。しかし、この予想はまだ解決されていない。解決しているのは、僅かにpath、caterpillar、firecracker、symmetrical treeなどのtreeと、位数がある程度小さいグラフや直径が5以下のグラフについてのみである。本研究においては、Susukiというtreeについて、graceful labelingの構成法を新しく示した。(2) 2パスデザインの構成に関しては、黒色1因子についての研究を行い、海外の組合せ論のJoumalへ投稿し、その結果、採録が決定された。(まだ発行はされていない。)黒色1因子というのは、我々が提案した1因子であり、2パスデザインの構成に対して非常に有効な1因子である。しかし、その構成法は未知であり、現在はコンピュータで探索するしかないが、その場合も、高速のプログラムが必要とされる。論文の内容は、完全グラフに黒色1因子を導入したこと、黒色1因子からDudeney集合が構成できることを示したこと、そして、黒色1因子をコンピュータにより探索したこと3点である。コンピュータによる探索により黒色1因子が発見され、いくつかの新しいDudeney集合を構成することができた。
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Working paper series 1001, School of Administration and Informatics, University of Shizuoka
ページ: 1-5
Ars Combinatoria (印刷中)