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2008 年度 実績報告書

離散ラプラス作用素の反復力学系(その数理とコンピュータ・シミュレーション)

研究課題

研究課題/領域番号 19540149
研究機関日本大学

研究代表者

鈴木 理  日本大学, 文理学部, 教授 (10096844)

研究分担者 濃野 聖晴  福岡教育大学, 教育学部, 教授 (10117749)
キーワード離散ラプラス作用素 / 反復力学系 / 繰り込まれたディラック作用素 / 6次隔たりの法則 / フラクタル構造
研究概要

離散ラプラス作用素の反復力学系の理論とそのコンピュータ・シミュレーションがなされた。昨年度はデザイン、生態系、古生物の進化等のシミュレーションが中心であった。今年度の研究においては、この力学系を用いてより一般な現象のフラクタルによる理論的解明とより複雑なシステムのモデル構成がなされた。幾つか得られた結果を述べる。
(1)無限次元クリフォード代数の生成するフラクタルを我々の離散ラプラス作用素の復力学系を用いて実現しそのラプラス作用素の平方根を考えることによりディラック作用素を定義することができた。これは無限次元クリフォードをフラクタル集合に閉じ込めたことによる繰り込み効果を取り入れたディラック作用素が得られたと考えられる。この結果停まBanch Center Publication, International Journal of Pure and Applied Mathematicsに発表された。
(2)我々の世界には様々な複雑なネットワークが存在しているが最近これらのネットワークには極めて簡単な法則があることが指摘されている。例えばどの2点をとっても簡単なパスが必ず存在するという「6次隔たりの法則」が成り立つことが見出されており、これをもとにネットワーク解析を行おうという試みがなされている。ここではこのようなシステムを単純な湧き出しを設定することにより離散ラプラス作用素の反復力学系により実現することが実験された。このようなパスがどのようにしてえられるかをシミュレーションした。この結果近傍の取り方によりこのようなパスの取れるものとそうでないフラクタル集合の構造を持つものとが見出された。この結果は応用数学合同研究集会において報告された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Differential and integral calculus on a fractal set2009

    • 著者名/発表者名
      鈴木 理
    • 雑誌名

      Banach Center Publication 82

      ページ: 115-140

  • [雑誌論文] A fractal renormalization theory of an infinite dimensional Clifford algebra and the renormalized Dirac operator2008

    • 著者名/発表者名
      鈴木 理, 濃野聖晴
    • 雑誌名

      Bull. Soc. de Letters de Lodz LV

      ページ: 111-116

  • [雑誌論文] Basic properties and applications of graded fractal bundles related to Clifford structures2008

    • 著者名/発表者名
      鈴木 理, 濃野聖晴
    • 雑誌名

      Bull. Soc. de Letters de Lodz LV

      ページ: 81-97

  • [学会発表] 様々な複雑なシステムの解析2008

    • 著者名/発表者名
      鈴木 理
    • 学会等名
      応用数学合同研究集会
    • 発表場所
      龍谷大学瀬田キャンス
    • 年月日
      2008-12-17

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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