研究分担者 |
酒井 克郎 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 准教授 (50036084)
田崎 博之 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 准教授 (30179684)
八木 厚志 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70116119)
宮地 晶彦 東京女子大学, 文理学部, 教授 (60107696)
梅津 健一郎 前橋工科大学, 工学部, 准教授 (00295453)
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研究概要 |
本年度の研究実績は、主として、以下に述べる研究代表者の2つの研究成果と研究集会に分類される: (1)連続体力学における非線型弾性体方程式は、材料力学、機械工学、土木工学において基本的な方程式である。発表予定の論文「Introduction to boundary value problems of nonlinear elastostatics」(Tsukuba Journal of Mathematics, Vol. 32, No1, 2008年)では、「非線型弾性体静力学」の逆問題を考察する際に基本的な役割を果たす結果を証明した。その実解析学的色彩の強い証明においては、確率論における拡散過程の境界値問題を出発点にし、擬微分作用素系に対するべーソフ空間における有界性定理を効果的に利用した。 (2)空間的に不均一な生息環境において生物がランダムに振る舞うと仮定して、時間とともに個体が分散して分布が空間的に広がる生物拡散について、マルコフ過程の境界値問題の研究に有効であった手法及びアイデアを用いて研究を行った。自然環境が安全な場合と危険な場合が混在する状況下で、ディリクレ問題の第一固有値の言葉で、人口動態論を数学的に解明する試みである。この研究成果は、発表予定の論文「Degenerate elliptic eigenvalue problems with indefinite weights」(Mediterranean Journal of Mathematics, Vol. 5, No1, 2008年)にまとめられた。 (3)2008年1月4日から7日まで、山口大学において、全国の若手研究者を中心にした研究集会「第23回松山キャンプ」を開催した。この研究集会の研究テーマは、非線形偏微分方程式の一般論であり、合計17件の講演が行われた。
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