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2008 年度 実績報告書

直交関数展開に関する調和解析の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19540172
研究機関金沢大学

研究代表者

勘甚 裕一  金沢大学, 機械工学系, 教授 (50091674)

研究分担者 佐藤 秀一  金沢大学, 学校教育系, 准教授 (20162430)
藤解 和也  金沢大学, 電子情報系, 准教授 (30260558)
キーワードハンケル変換 / ペーリーの不等式 / ハーディの不等式 / エルミート展開 / ラゲール展開 / 実ハーディ空間
研究概要

平成20年度における特筆したい研究成果は,エルミート展開とラゲール展開に関するハーディの不等式の研究である.これは,古典的なハーディの不等式を,エルミート展開とラゲール展開に対して考察したものである.古典的なハーディの不等式とは,実ハーディ空間に属する関数のフーリエ級数展開を考えたとき,第n番目のフーリエ係数の絶対値を|n|+1で除したものを,すべてのnに渡って総和したものが収束し,その和は元の関数の実ハーディ空間のノルムで押さえられるというものである.古典的な場合は,実ハーディ空間より広い可積分関数の空間では成り立たない.ところが,エルミート展開とラゲール展開に対しては,可積分関数の空間に関して成り立つという注目すべき結果が得られた.この成果は学術雑誌に投稿中である.
もう1つの研究実績は,積分変換に関するペーリーの不等式である.研究の動機は古典的なペーリーの不等式が,特殊な場合としてフーリエ変換を含む有用な積分変換であるハンケル変換に対して成り立たないだろうかというものである.古典的なペーリーの不等式とは,実ハーディ空間に属する関数のフーリエ級数展開を考えたとき,第n番目のフーリエ係数の絶対値の2乗をアダマール間隙を持つnに渡って総和したものは収束し,その和は元の関数の実ハーディ空間のノルムの2乗で押さえられるというものである.我々は,この古典的なパーリーの不等式が,ハンケル変換に関して類似の形で成り立っことを示した.この成果はHokkaido Math. J.に発表され,印刷中である.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Paley's inequality of integral transform type2009

    • 著者名/発表者名
      Yuichi Kanjin
    • 雑誌名

      Hokkaido Math. J. (印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Estimates for singular integrals and extrapolation2009

    • 著者名/発表者名
      Shuichi Sato
    • 雑誌名

      Studia Math. (印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] On Gundersen's solution of the Fermat-type functional equation of degree62009

    • 著者名/発表者名
      Kazuya Tohge
    • 雑誌名

      Complex Variables and Elliptic Equations (印刷中)

    • 査読あり
  • [学会発表] 直交関数展開における移植定理-その意味と応用-2008

    • 著者名/発表者名
      勘甚裕一
    • 学会等名
      日本数学科秋季総合分科会 企画特別講演
    • 発表場所
      東京工業大学
    • 年月日
      2008-09-27
  • [備考]

    • URL

      http://www.ms.t.kanazawa-u.ac.jp/~maths/kanjin/kanjpaper.htm

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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