研究課題/領域番号 |
19540185
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
下村 哲 広島大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (50294476)
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研究分担者 |
水田 義弘 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00093815)
相川 弘明 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20137889)
二村 俊英 大同工業大学, 教養部, 講師 (90387605)
小野 太幹 福山大学, 人間文化学部, 准教授 (60289270)
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キーワード | ソボレフ関数 / 楕円型偏微分方程式 |
研究概要 |
楕円型偏微分方程式の解について、存在と一意性、正則性などの解析的な性質を研究する方法はいくつかあるが、ペロンの方法に代表されるポテンシャル論的方法はその有力なものの一つである。特に、楕円型偏微分方程式の解の研究において、ソボレフ関数は非常に有用な道具となる。本研究では、ポテンシャル論的方法により、ソボレフ関数を利用して、楕円型偏微分方程式の解がもつ解析的な性質を調べることを目的とし、本年度は次のような研究を行った。 変動指数をもつ関数空間において、極大関数などにおける従前の理論がどのような形で成立するかについて論じた。その応用として、変動指数をもつソボレフ型空間において、ソボレフの定理が成立することを調べた。 重調和関数は弾性学などの物理的問題ばかりでなく、調和解析などでも重要である。穴あき単位球で定義された優重調和関数について、球面平均の振る舞いによって、リースポテンシャルと重調和関数の和として表されることを示した。その応用として、原点の除去可能性を論じた。 任意の領域において大域的な境界Harnack原理が成立することと、大域的なCarleson評価が成立することが同値であることを示した。 左辺がp-Laplace作用素に低階項を加えたタイプで、右辺に符号付きRadon測度を含むタイプの2階楕円型非線形偏微分方程式の解の正則性、解の勾配の可積性について調べた。
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