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2009 年度 実績報告書

アレー効果を伴う人口動態論から由来する非線形楕円型境界値問題の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19540192
研究機関茨城大学

研究代表者

梅津 健一郎  茨城大学, 教育学部, 准教授 (00295453)

キーワード非線形楕円型境界値問題 / 大域的分岐 / 正値解 / 符号不定な変係数 / 非線形境界条件 / 先験的評価 / 最大分岐成分 / 人口動態論
研究概要

今年度は,符号不定な変係数を持つ線形項に対して目明解の周辺で高位の無限小の非線形項を内包する非線形楕円型境界値問題を考察して,正値分岐解の大域的挙動について研究した.そこでは,ロペス・ゴメスによって提唱された大域的分岐理論の枠組みで問題を定式化した.前年度に行ったラビノビッツの理論に基づいた分岐解の大域的解析は,その後の注意深い検証の結果,我々の問題に対しては不十分であることがわかった.帰着された方程式に内包する恒等写像のコンパクト摂動がいわゆるクランダルとラビノビッツの横断条件をみたすことをチェックして,正値分岐解がパラメータと解空間の直積空間において大域的に延長可能であることを示した.さらに,得られた一般論の具体例として,ロジスティックタイプの非線形反応項をべき型の非線形境界条件のもとで考察した.そして,ある条件のもとで,正値単純主固有値から分岐した最大分岐成分は折り返し点を持ち,パラメータの正の方向に大域的に延長されることを示した.証明の本質は,分岐解の大域的考察に加え,正値解の大きさに対する先験的評価を確立することにあった.この先験的評価のためには,フィロとカクーの不等式とグリーンの公式を合わせて援用した.この方面の従来の研究が定数係数の場合,または定符号変係数の場合に限らていたのに対して,本研究においては符号不定な係数の場合にまで考察の対象を拡げることができた.しかしながら,得られた結果は,比較して,まだ弱いものであり十分とは言えない.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Global bifurcation results for semilinear elliptic boundary value problems with indefinite weights and nonlinear boundary conditions doi : 10.1007/s00030-010-0056-32009

    • 著者名/発表者名
      Kenichiro Umezu
    • 雑誌名

      Nonlinear Differential Equations Appl.(NoDEA) (印刷中(オンラインで出版済))

    • 査読あり
  • [学会発表] Global bifurcation for indefinite weighted elliptic problems with nonlinear boundary conditions2010

    • 著者名/発表者名
      梅津健一郎
    • 学会等名
      日本数学会2010年年会函数方程式論分科会
    • 発表場所
      慶應義塾大学理工学部
    • 年月日
      2010-03-25
  • [備考]

    • URL

      http://info.ibaraki.ac.jp/scripts/websearch/index.htm

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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