研究概要 |
・特異積分作用素のハーディー空間上での有界性について研究した.成果としてコーシー積分作用素のハーディー空間上での有界性を証明することができた.(結果) C_a f(x)=∫f(y)/(x-y+I(a(x)-a(y)))dyにおいてC_a(1)がリプシッツ空間の属するならばC_aはハーディー空間H^p(R^1)から局所ハーディー空間h^p(R^1)への有界作用素である. このことは,これまでの研究方針が間違っていなかったことを示すものである.すなわちT1定理,Tb定理がハーディー空間上での性質を調べる場合にも重要であるという認識が正しかったということである. ・関数空間の研究としてはヘルツ空間の性質を重点的に研究した.成果としては,重みつきヘルツ空間上における特異積分作用素の有界性を示した.ヘルツ空間のある意味での端点にあたるB_p空間上での特異積分作用素の有界性を示した.(結果) A_p 条件より狭いクラスでの重みつきへルツ空間上での特異積分作用素の有界性を示すことができた.そしてこの結果が最良であることもわかった. B_p空間上では一般に特異積分作用素は有界とならないので弱CMOという空間を導入することによりB_pから弱CMO_pへの有界性を示すことができた.この結果も最良である.
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