研究課題/領域番号 |
19540207
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
長谷川 浩司 東北大学, 大学院・理学研究科, 講師 (30208483)
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研究分担者 |
黒木 玄 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教 (10234593)
菊地 哲也 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 研究拠点形成特任研究員 (00374900)
名古屋 創 慶応義塾大学, 大学院・理工学研究科, 特別研究助教(非常勤) (80447367)
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キーワード | 可積分系 / パンルベ方程式 / 対称性 / 量子群 / ソリトン / モノドロミー保存変形 / ランダム行列 / 非線形 |
研究概要 |
長谷川は、神保と坂井による差分パンルヴェVI型方程式について、その量子化を量子群の構造の下で考察した。とくにFaddeev-Volkovらによる量子差分戸田場系との類似に注目し、その非自励化の準周期簡約として量子離散ガルニエ系を得た。 黒木は、パンルヴェ方程式の離散対称性の量子化の基礎づけとして、アフィン量子展開環の部分商整域がOre整域であることを証明した.またパンルヴェ方程式やモノドロミー保存変形の理論の量子化と量子共形場理論の関係に関する研究を行なった. 菊地は筧三郎とともに、ソリトン方程式系の相似簡約としてパンルヴェ方程式などの常微分方程式を研究し、2+1次元非線形シュレーデインガー方程式や反自己双対ヤン・ミルズ方程式を含む偏微分方程式系の相似簡約として、パンルヴェII型からVI型方程式に付随する線形方程式を統一的に扱い、ランダム行列理論の相関関数がパンルヴェ方程式の特殊解を与えることの別証をソリトンの特殊解を通して与えた。 名古屋は、神保道夫、Juanjuan Sunとの共同研究で合流操作を元にしてKZ方程式を不確定特異点型に拡張した合流型KZ方程式をリー環がs1_2の場合に構成し、解の積分表示を得た。また形式的な計算によって特別な場合に合流型KZ方程式から以前に構成されていた量子パンルヴェ方程式が第5から第1まで得られることを示した。
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