研究課題/領域番号 |
19540221
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
三沢 正史 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (40242672)
|
研究分担者 |
利根川 吉広 北海道大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (80296748)
中島 徹 静岡大学, 工学部, 准教授 (50362182)
|
キーワード | 調合写像 / 調和写像流 / 正則性 / 特異性 / 幾何学的変分問題 / m調和写像 / m調和写像流 |
研究概要 |
研究代表者三沢は、月一回土曜日の熊本大学応用解析セミナーに関連研究者を招き、情報交換および研究打ち合わせを行った。また、京都大学数理解析研究所、九州大学、佐賀大学、西日本工業大学、広島大学、宮崎大学、龍谷大学、北海道大学、東京大学、静岡大学において関連研究者と研究打ち合わせを行った。研究代表者 三沢は、主にm調和写像流の特異性について研究した。孤立特異点におけるエネルギー集中現象に関連して、特異点におけるエネルギーの不連続性は、特異点周りでスケール変換した解の族の極限関数、定常問題の非定数解、のエネルギーの和で特徴つけられること(エネルギー量子化)の証明を準備中である。また、この極限に関してその漸近的な対称性を考察中である。これら問題に関連して、調和写像流の正則性特異性条件を解の一階導関数の有界平均振動ノルムによって与えられること証明した。この結果をm調和写像流へ拡張することも考察中である。 研究分担者利根川は、空間1次元Allen-Cahn方程式に対して大偏差原理に動機つけられた作用積分を考え、拡散界面の厚みを0に近づけたときの極限値はフォーマルなレベルで得られる界面生成コストと界面伝播コストの和で表される事を厳密に証明した。また、この極限の漸近挙動を明らかにした。これら問題は、m調和写像流の大偏差原理にもとづく近似問題に関係しており、現在、考察中である。 研究分担者中島は、4次元領域から3次元球面への調和写像の安定性について結果を得ていた。この結果の証明の議論を発展させて、m=3の場合について、3調和写像の等角性と安定性について考察中である。
|