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2009 年度 実績報告書

離散的函数方程式の有理型函数解の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19540225
研究機関日本工業大学

研究代表者

石崎 克也  日本工業大学, 工学部, 教授 (60202991)

キーワード差分方程式 / q-差分方程式 / Schroeder方程式 / Nevanlima理論 / 複素力学系 / Wiman-Valiron理論 / Semiconjugate / Affine conjugate
研究概要

離散的函数方程式を複素平面上で考察しました。昨年度に引き続き、合成を含んだ離散的函数方程式の解の存在定理についての研究を進めました。特に、複素力学系に関わりの深い合成型の函数方程式f(G(z))=R(f(z))を対象に調べました。ここで,G(z),R(z)は多項式です。この函数方程式には超越整函数解は存在しないことが知られています。そこで、課題となるのは多項式解の構成と局所解の存在証明です。前者については、具体的に構成し複素力学系における超越函数解についてのBergweiler and Hinkkanenの定理が成り立つかどうかを可視化することを試みました。可視化によって、多項式の場合には、より精密な結果が得られることを予想しこれを解決しました。後者につきましては、G(z)の固定点の近くでの局所的な解の存在を示し、どこまで解析接続できるかを試みましたが、今後の課題として残りました。
値分布論の応用として微分方程式を考察する方法は昔から知られています。この場合は、除外区間は問題にならない場合もあります。一方で、離散的函数方程式の場合は除外区間を無視することはできず、どの程度取り除くことができるかは重要な問題です。この研究では、離散的函数方程式の定義方程式に増大の位数の小さい整函数を含む場合を考察しました。準備として、整函数の合成函数についての評価式の精密化に取り組み、ある増大の条件を満たす整函数については除外区間を取り去ることに成功しました。応用として超越函数を定義方程式に持つ、Schroeder函数の増大度を考察しました。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Semi-conjugate functions in the complex plane2010

    • 著者名/発表者名
      石崎克也・諸澤俊介・矢古宇光徳
    • 雑誌名

      Report of Researches Nippon Institute of Technology 39

      ページ: 142-145

  • [学会発表] Meromorphic solutions of functional equations f(G(z))=R(t(z))2009

    • 著者名/発表者名
      石崎克也・諸澤俊介・矢古宇光徳
    • 学会等名
      等角写像・値分布論 合同研究集会
    • 発表場所
      東北大学(宮城県)
    • 年月日
      2009-12-05
  • [学会発表] Entire functions of small order of growth2009

    • 著者名/発表者名
      石崎克也
    • 学会等名
      XXI Rolf Nevanlinna Colloquium
    • 発表場所
      京都大学(京都府)
    • 年月日
      2009-09-09
  • [備考]

    • URL

      http://leo.nit.ac.jp/~ishi/ishi-top.htm

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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