| 研究概要 |
II型超新星超新星爆発について磁場を考慮した3次元シミュレーションについて,査読論文にまとめ,国際会議で発表した。これまでの2次元シミュレーションでは軸対称性が仮定されていたため,磁場が回転軸に対して傾いている場合が扱えなかった。私達のシミュレーションにより,親星の磁場が回転軸に対し傾いている場合でも,回転軸方向にジェットが放出されることが確かめられた。また磁場が傾むいている場合,向きが動径方向に周期的に変化する磁気反転層が形成されることも新たに見いだされた。さらに原始性子星形成からジェット放出までの時間は,捻られた磁場がアルフベン波により上空に伝わるまでの時間とほぼ等しいことも示された。このため初期磁場が弱い場合でも長い時間磁場が捻られるため,ジェットのエネルギーはほとんど初期磁場の強さに依存しないことが示された。このシミュレーションでは,累積的な数値誤差による偽の加熱や,衝撃波面の数値的に歪み(カーバンクル)といった問題が発生したので,これらに対する独自の解決策を開発した。この方法についても,数値シミュレーションを主題とする国際集会で発表するとともに査読論文にまとめた。
またより空間分解能の高い数値シミュレーションを行うため,解適合格子(Adaptive Mesh Refinement)を採用した並列計算機用コードの開発も行った。
|
