研究課題
「超高エネルギーガンマ線天文学の全貌」の考察のために、海外の研究協力者との総計4人の共著論文として、超高エネルギーガンマ線天文学の現状と将来についてのレビュー論文(英文タイトル"High Energy Astrophysics with Ground Based Gamma-RayDetectors")を完成させ出版した。内容の一例をあげると、現在までに観測されている約70個の天体を超高エネルギーガンマ線源を整理し統一的な観点からカタログとしてまとめ、「超高エネルギーガンマ線天文学の全貌」を描き、考察した。この世界的な視点からの展望に平行して、わが国における超高エネルギーガンマ線天文学の展望・方針を考察した。日本物理学会の2009年春の年会に於いて、「超高エネルギーガンマ線天文学の展望-宇宙線物理学の将来:世界と日本」を主題とするシンポジウムを開催し、6人の講演者の一人として参加した。講演の題目は「TeVガンマ線による近傍銀河の系統的研究:物理的意義と観測可能性」であり、1.近傍銀河内で生成・加速され、それらの各銀河内に閉じ込められた宇宙線と超高エネルギーガン々線放射との関係、すなわち近傍の普通銀河(normal galaxy)内の宇宙線強度とその結果放出されるガンマ線強度の推定2.銀河の形成・進化に宇宙線が果たす役割、ガンマ線強度や銀河質量との関係、暗黒物質からのガンマ線強度3.銀河系外空間に於ける宇宙線強度、1020電子ボルト領域の最高エネルギー宇宙線や宇宙背景放射の関係などについての研究の現状をまとめた。
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Reports on Progress in Physics 71, No9
ページ: 096901-096956
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