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2009 年度 実績報告書

ガンマ線バースト現象の統一理論の構築

研究課題

研究課題/領域番号 19540283
研究機関京都大学

研究代表者

中村 卓史  京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80155837)

キーワードガンマ線バースト / 距離指標 / 統一理論 / 宇宙論
研究概要

ガンマ線バースト(以後GRBと略記)は現在第3の混乱期と考えられるが、統一理論の構築には種々のGRB現象を記述する適当なダイアグラムの整備が不可欠である。どういうととかと言うと星の場合を考えると分かりやすい。星の表面温度と光度のいわゆるHRダイアグラムでは水素燃焼時代の主系列は1つの線上にある、また、白色矮星、赤色巨星等も別の線上にあって全く違う星を1つのダイアグラム上で議論できるので星の理解が進んだ。本研究では統一理論の構築に向けて種々の関係式を整備するのが第1目標である。新たに発見したLp∞Ep^1.82<T_L>^-0.34の理論的理解を行ったのが大きな成果である。ここでT_L=Eiso/L_P。それには2007年に発表したGRBのPhotospheric Modelを使う。GRBのE_P付近の輻射は実はGRB本体の光球から発生するもので、その両端に非熱的輻射が加わるとするものである。このモデルを適用するとLp∞<Ep>^2<TL>^-0.25なる結果を得た。両者は一致していると言える。赤方変移の決まったGRBの個数は80を超えるようになったので、さまざまな関係式の進化効果と観測限界効果を調べることが可能になってきている。もし進化効果が有意にあれば統一理論に大きく関わってくる。米徳関係式に進化効果が見られるという論文を投稿中である。ただしこれは見かけのもので、光度を決めるのにrest frameで同じ時間を取れば解決できる可能性を調べている。observed frameで同じ時間にしているのが現状だが、それだと高赤方変移程rest frameでは短い時間になる。GRBは時間的に激しく変化してしているので、短い時間で平均する程光度が高くなる。逆にこの補正を入れると米徳関係式の分散は小さくなるはずであるという結論を得た。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Statistical Properties of Gamma-Ray Bursts Polarization2009

    • 著者名/発表者名
      K.Toma, T.Sakamoto, T.Nakamura, etal
    • 雑誌名

      Astrophysical Journal 698

      ページ: 1042-1053

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Constraints on w0 and wa of dark energy from high z GRBs2009

    • 著者名/発表者名
      R.Tsutsui, T.Nakamura, et al
    • 雑誌名

      Monthly Notice of Royal Astronomical Society 394

      ページ: L31-L35

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Cosmological Constraints from calibrated Yonetoku and Amati relation2009

    • 著者名/発表者名
      R.Tsutsui, T.Nakamura, et al
    • 雑誌名

      Journal of Cosmology and Astroparticle Physics 8

      ページ: 15

    • 査読あり
  • [学会発表] Gamma-ray burst Cosmology Project2010

    • 著者名/発表者名
      筒井亮、中村卓史、米徳大輔、村上敏夫、高橋慶太郎
    • 学会等名
      the Essential Cosmology for the Next Generation
    • 発表場所
      Mexico, Playa del Carmen
    • 年月日
      2010-01-11

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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