ガンマ線バースト(以後GRBと略す)とは、宇宙論的距離から10秒間程度、光子のエネルギー200keV程度をピークとしたガンマ線が地球にやってくる現象で年間1000イベント程度存在する。距離は100億年程度であり、エネルギー放出率は宇宙の全ての銀河のエネルギー放出率をあわせたものと同じかそれ以上になる。つまり、宇宙で最もViolentで明るい現象であるが、その起源は未だに不明である。現在はGRBの研究の歴史上第3の混乱期と考えられるが、統一理論の構築には種々のGRB現象を記述する適当なダイアグラムの整備が不可欠である。どういうことかと言うと星の場合を考えるとわかり易い。星の表面温度と光度のいわゆるHRダイアグラムでは水素燃焼時代の主系列は1つの線上にある。また、白色矮星、赤色巨星等も別の線上にあって全く違う種類の星を1つのダイアグラム上で議論でき星の理解が進んだ。本研究では統一理論の構築に向けてGRBで成立する種々の関係式を整備することをその第1目標とする。
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