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2007 年度 実績報告書

重力理論の拡張に対する制限の理論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19540285
研究機関京都大学

研究代表者

田中 貴浩  京都大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (40281117)

キーワードブレーンワールド / Randall-Sundrum / DGPモデル / ゴースト / ブラックホール / AdS / CFT
研究概要

以下の2つの方向性で研究を進めた。
(1)RSモデルにおけるブレーンに局在した静的なブラックホール解の存在の有無
(2)DGPモデルにおけるゴーストの問題の解決可能性
1) (1)の課題に関して我々が最終的に明らかにしたいことは静的で安定なブラックホール解が存在するのかどうかという問題である。実際、ブレーンに局在した小さな静的ブラックホール解が存在することは過去に数値的に示した。この解が大きなブラックホール解へと連続的に続いているのか、あるいは、大きさの最大値が存在しているのか、連続的に続いているならば途中で不安定化することはないのかを明らかにするための第一歩としてブラックホールを含む時間反転対称な初期条件を構築することをおこない、大きなブラックホール解の初期データを構成することに成功した。
2)DGPモデルの特徴的な点は、加速膨張を起こすメカニズムがスカラー場の導入のようなスピン0セクターにおける理論の修正ではなく、重力子を含むスピン2のセクターを修正するものであるという点である。このような加速膨張解が得られるメカニズムとゴーストの出現がどれだけ密接に関連しているのかということが我々の理解したい点である。我々は、スピン2のセクターに現れるゴーストはローレンツ対称性を自発的に破ることになり、通常のゴーストが無限の粒子生成を導くというロジックが使えないことを指摘した。理論が強結合になるという性質を考慮すると、膨張宇宙におけるスピン2ゴーストの存在がモデルの致命的な欠陥ではない可能性を示した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Time-symmetric initial data of large brane-localized black hole in RS-II model2008

    • 著者名/発表者名
      N. Tanahashi and T. Tanaka
    • 雑誌名

      JHEP 803

      ページ: 041

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Can infrared gravitons screen Λ?2008

    • 著者名/発表者名
      J. Garriga and T. Tanaka
    • 雑誌名

      Physical Review D 77

      ページ: 24021

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Bubbles in the Self-Accelerating Universe2007

    • 著者名/発表者名
      K. Izumi, K. Koyama, O. Pujolas and T. Tanaka
    • 雑誌名

      Physical Review D 76

      ページ: 104041

    • 査読あり
  • [学会発表] ブレーン重力2008

    • 著者名/発表者名
      田中貴浩
    • 学会等名
      日本物理学会
    • 発表場所
      近畿大学
    • 年月日
      2008-03-24

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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