新しく開発された大口径EBCCD(光電面直径10cm)について、基本的性能を測定した。まず、LEDを用いた大光量の測定において、出力ゲインが-12kVまで良い線形性を示すことが確認された。また、解像度は〜170μmと測定された。 次に、放射線源と蛍光板を用いた少光量の測定でも動作確認された。将来の素粒子実験における実用化を考え、シンチレーティングファイバーブロックを用いて宇宙線事象の観測を行ったところ、その通過軌跡の画像を捉えることができた。 EBCCDでは、旧来のIIT(Image Intensifier Tube)のような、蛍光体出力面やMCP(Micro Channel Plate)を使用した検出器に比べ、それらによる増倍ゆらぎがないため、入射光量に対して出力は良い線形性を示すことが期待される。青色LED光をシンチレーティングファイバーを用してEBCCDの光電面に入射し、入射光量に対する出力の線形性を測定したところ最大でも9%のずれしかないという良い線形性が測定された。
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