研究課題
(1)クラウンエーテルの違いによる効果(DC18C6と18C6)(2)温度効果(常温20度、低温2度)(3)溶媒による効果(クロロホルム、ジクロロメタン)等、最適条件の確認を実施し、(2)の常温、低温各々に関し1.012、1.014の化学分離における最大の分離計数(^<48>Ca/^<40>Ca)を得た。本結果はJepsonのバッチ法による1,008に比べ約2倍、またクラウンエーテル樹脂での液体クロマトグラフィーによる1.003と比較しても破格である。この樹脂による200m&10日間の先端濃縮で得られた^<48>Caの1.34倍濃縮を、本クラウンエーテル有機相と塩化Ca水溶相の液液抽出で得るためには高分離計数の利点により20回の段数で済み、約2日で達成可能である。既に(1)、(3)及び有機相濃度の最適条件の基礎データも取得済で、現在、Ca濃度&同位体比の解析中でさらなる向上が期待される。一方、マイクロチップの最適流路長の設計にあたり、バッチ法による液液反応時間の確認中で、合わせて濃縮工程の後半部分の水相・有機相の整置・分離工程の迅速化と自動化技術に関しても検討を進める。また多段化にあたり、従来の二液層流でなく、エマルジョン形成用のマイクロチップを用いて有機相中に微細な水相の液滴を形成させることで相互の液の接触面積を増大させ、有機相中のクラウンエーテルと水相からのCaの接触確率を上昇させることで抽出効率を上げることを行った。このマイクロセグメント循環流により、抽出効率の向上は期待されるが、一方で混合後の比重差によって分離する工程においては液滴サイズが小さくなるため時間を要し、今後、実験と合わせCFDシミュレーションによる両面から多段化&大量生産プラントへの最適条件を決定する。
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核融合研究所一般共同研究成果報告書
ページ: 402
Annual Report of National Institute for Fusion Science
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Journal of Physics : Conference Series
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