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2007 年度 実績報告書

宇宙線時系列にみられる非線形現象の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19540301
研究機関高知大学

研究代表者

大盛 信晴  高知大学, 理学部, 教授 (10117004)

研究分担者 中村 亨  高知大学, 理学部, 准教授 (90243815)
本田 建  山梨大学, 医学工学総合研究部, 教授 (10115321)
キーワード宇宙線 / 時系列解析 / 非線形現象
研究概要

非常に高いエネルギーをもった宇宙線は空気シャワーとして観測される。このエネルギー領域の宇宙線の時系列にフラクタル的特徴を示す現象の存在が報告されており、この非線形的現象にはカオス的特徴があるのか、またその原因としての宇宙線起源を研究するのが本研究の目的である。そのためにはより高い精度の観測が必要となるため、高頻度の観測が出来る高山での実験を行わなければならない。今回設計計画した新しい実験装置は、アンデス山中にあるチャカルタヤ観測所の空気シャワーアレイと連動する小空気シャワーアレイで、約30キロ離れたラパス大学構内に設置して同時観測を行う。本年度はそのための準備として新しい装置の設計製作を行った。
新規設置する空気シャワー装置は、1/4m^2の4台のシンチレータ検出器(すべてFT検出器と密度検出器として同時利用する)を10m×10mの面積に展開するもので小シャワー観測装置の構成である。チャカルタヤ空気シャワー装置とラパス大学に設置される両装置はお互いに宇宙線の時系列データとシャワーの到来方向を観測することができるが、空気シャワーのエネルギー情報は中心となるチャカルタヤ観測所の装置によってのみ得られる。そのためには両装置間の時間情報を精度よく一致させる必要があるため、ラパス大学構内に設置する小空気シャワー装置には、GPSを利用して1μ秒の精度でチャカルタヤ山上の空気シャワー装置と同期できるよう開発設計を行った。このような同時観測によって、チャカルタヤ山の装置で観測されるフラクタル特性をもった宇宙線群が離れたラパス大学の空気シャワー装置で同じ時間帯の観測されたイヴェントとの相関を調べることによって、もし同時性が確認されれば、このような宇宙線群の存在のはっきりした確証とともに、このような宇宙線群の広がりについて研究することが可能になる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Cosmic ray nuclear interactions and EAS-triggerd families observed by the Chacaltaya hybrid experiment2007

    • 著者名/発表者名
      H.Aoki, K.Honda, N.Inoue, T.Ishii, N.Kawasumi, N.Martinic, N.Ochi, N.Ohmori, A.ohsawa, M.Tamada and R.Ticona
    • 雑誌名

      Nuclear Physics B 175

      ページ: 174-177

    • 査読あり
  • [学会発表] Air showers accompanied by high energy atmospheric families observed by Chacaltaya hybrid experiment2007

    • 著者名/発表者名
      H.Aoki, K.Honda, N.Inoue, T.Ishii, N.Kawasumi, N.Martinic, N.Ochi, N.Ohmori, A.ohsawa, M.Tamada, R.Ticona
    • 学会等名
      30th International Cosmic Ray Conference
    • 発表場所
      Merida, Mexico
    • 年月日
      2007-07-03

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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