研究課題/領域番号 |
19540389
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
藤田 文行 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教 (10002312)
|
研究分担者 |
古坂 道弘 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60156966)
金子 純一 北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (90333624)
西山 修輔 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教 (30333628)
|
キーワード | コンプレックスプラズマ / プラズマクリスタル / ダストシェイカー / 非平衡状態 / 自己組織化 / 高速フーリエ変換 / レーザー散乱 / 動画解析 |
研究概要 |
プラズマクリスタル形成までの動的挙動の観測に適した微粒子落下装置の開発を行った。真鍮製の円筒容器の底にニッケルメッシュを2重に取り付けることによって、篩型のダストシェイカーの本体を作成した。超音波振動子の共鳴周波数を持つ高周波バースト信号によって、ダストシェイカーを振動させ、直径10μmの球形微粒子を制御して落下させる駆動機構の動作原理検証に成功した。平成20年3月初旬において、微粒子落下の状況を高速度カメラで撮影し、ディジタル画像データとして記録することが出来た。高周波バースト信号の振幅を変化させることで、落下させる微粒子の数を制御可能となった。微粒子導入、プラズマ中での浮遊、結晶形成に到る動的挙動観測の準備が出来た。 今年度は、データ処理のためのソフトウェアーの整備を行った。プラズマ中に形成されたプラズマクリスタルの動画像解析を行った。プラズマ中に浮遊した微粒子は結晶構造(プラズマクリスタル)を形成する。レーザー光によって散乱された微粒子からの光をビデオカメラで撮影し、動画解析プログラムで微粒子の位置座標の時間変化を求めた。この解析結果は、Excelのファイルとして利用可能である。これらのデータを高速フーリエ変換法によって解析し、結晶を形成している微粒子の平衡位置からの変位の振動周期の算出が成功したのも、平成20年3月初旬である。動画として得られるデータを、1コマ毎の静止画像データに変換した。 プラズマクリスタルが低周波数で振動していることは、Ishihara等によって理論的に予測されていたが、本研究によって実験的に確認された。振動周波数は数Hzから十数Hzであった。
|