超離散ソリトンと可解格子模型

2008 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 19540393
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 数理物理・物性基礎
• 研究機関: 東京大学
• 研究代表者: 国場 敦夫 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (70211886)
• 連携研究者: 尾角 正人 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 准教授 (70221843) ; 山田 泰彦 神戸大学, 理学部, 教授 (00202383)
• 研究期間 (年度): 2007 – 2008
• キーワード: 可積分系

研究概要

超離散ソリトン系の代表的なモデルである箱玉系について, 以下の結果を得た. 多状態かつ箱の容量が任意に非一様な無限系, 2状態で箱の容量が任意で一様な周期系のそれぞれについて, 初期値問題の解のアルゴリズムおよび明示式を得た, 特に明示式として, ソリトン理論や代数曲線の理論に登場するタウ関数やリーマンテータ関数の超離散類似を初めて導出した. この他, T-systemの周期性や多状態非対称排他過程のスペクトルについても結果を得た.

研究成果

• [雑誌論文] Combinatorial Bethe ansatz andgeneralized periodic box-ball system (2008)
  • 著者名/発表者名: A. Kuniba and R. Sakamoto
  • 雑誌名: Reviews. Math. Phys 20 ページ: 493-527
  • 査読あり
• [雑誌論文] Combinatorial Bethe ansatz andultradiscrete Riemann thetafunction with rational characteristics (2007)
  • 著者名/発表者名: A. Kuniba and R. Sakamoto
  • 雑誌名: Lett. Math. Phys 80 ページ: 199-209
  • 査読あり
• [雑誌論文] Tau functions in combinatorial Betheansatz (2007)
  • 著者名/発表者名: A. Kuniba, R. Sakamoto and Y. Yamada
  • 雑誌名: Nucl. Phys B786[PM] ページ: 207-266
  • 査読あり
• [学会発表] T-systemの周期性について (2009)
  • 著者名/発表者名: 井上玲, 伊山修, 国場敦夫, 中西知樹, 鈴木淳史
  • 学会等名: 日本数学会
  • 発表場所: 東京大学
  • 年月日: 2009-03-29
• [学会発表] Ordinary differential equations and W3 conformal field theory (2008)
  • 著者名/発表者名: V.V. Bazhanov, 国場敦夫, 鈴木淳史
  • 学会等名: 日本数学会
  • 発表場所: 近畿大学
  • 年月日: 2008-03-24
• [学会発表] 周期境界条件下の多成分ASEPの固有値 (2008)
  • 著者名/発表者名: 有田親史, 国場敦夫, 堺和光, 沢辺剛
  • 学会等名: 日本物理学会
  • 発表場所: 近畿大学
  • 年月日: 2008-03-23
• [学会発表] 組合せ論的ベーテ仮説 (2007)
  • 著者名/発表者名: 国場敦夫
  • 学会等名: 日本数学会
  • 発表場所: 東北大学
  • 年月日: 2007-09-21
• [図書] 日本数学会 (2007)
  • 著者名/発表者名: Atsuo Kuniba and Masato Okado
  • 総ページ数: 167
  • 出版者: Combinatorial Aspect of Integrable Systems, MSJ Memoirs
• [備考] (1)国場敦夫, ベーテ仮説とヤング図形, 数理科学(2007)1月号27-32
• [備考] (2)国場敦夫, ラプラス-ルンゲ-レンツベクトル, Gruppen Pestの始祖的例題, 数理科学(2007)7月号50-55