(1)ジャミング転移を示すもっとも簡単な模型を考えるために、ランダムグラフ上のKinetic constraint modelを考察した。その骨の部分を与えるk-core percolationの動力学がジャミング転移を示すことを明らかにした。また、その臨界ゆらぎの発散を特徴づける指数を計算にとりかかり、最初の結果を得た。これは、20年度に詳細をつめられるだろう。 (2)ランダム磁場中のスピンモデルについて、乱れ誘起転移が「ゆらぐ動的事象の協同現象」と同じカテゴリーに属することを数値実験で見出し、その指数を与えた。 (3)興奮素子振動子多体系がサドルノード分岐をして集団振動をはじめる転移現象が「ゆらぐ動的事象の共同現象を同じカテゴリーに属することを見出した。その指数を理論的に計算し、数値実験の結果と一致することを確認した。
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