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2007 年度 実績報告書

DMRGと量子熱浴-原理と応用-

研究課題

研究課題/領域番号 19540403
研究機関神戸大学

研究代表者

西野 友年  神戸大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (00241563)

キーワードDMRG / 繰込み群 / 熱浴 / 量子エントロピー / 有効温度 / 双曲平面 / 角転送行列 / 臨界現象
研究概要

並進対称性を持つ一様系の量子エントロピーは、臨界点近傍では対数発散を示し、その数値的な評価は難しい。そこで、1次元量子系の基底状態と2次元古典系の熱平衡状態の密接な関連に着目した。量子エントロピーを与える量子系の密度行列固有値は、対応する古典系の角転送行列スペクトルから求められるのだ。2次元古典系が存在する2次元空間に負の曲率を導入すると、並進対称性が変型された格子(双曲タイリング)を考えることができる。この変型された格子上の古典統計モデルは、素早い角転送行列固有値の減衰を示し、相関が局在し易いことが判明した。(論文1)また、相転移は「変型される前に示していた臨界現象にかかわらず」ガウス普遍性クラスに属するか、あるいは1次相転移となった。(論文2)さてここで、双曲変型された2次元古典系に対応する1次元量子系を考えてみよう。そのような系は、最近接相互作用の強さが双曲線関数的に変化して行く1次元格子上のハミルトニアンによって表現される。古典系との類推から、この双曲変型された1次元古典系はガウス普遍性の量子相転移を引き起こす筈である。また、変型の強さを充分に弱くしておくと、非自明な固定点からガウス固定点への乗り移りを示すはずである。より高次元で期待される、このような乗り移り現象が1次元量子系上で実現されるかどうかについて、引き続き研究を進めて行く。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Ising model on a hyperbolic lattice studied by the CTMRG method2008

    • 著者名/発表者名
      Roman Krcmar
    • 雑誌名

      J. Phys. A: Math. Theor. 41

      ページ: 125001(1-8)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] CTMRG method applied to the Ising Model on the Hyperbolic Plane2007

    • 著者名/発表者名
      Kouji Ueda
    • 雑誌名

      J. Phys. Soc. Jpn. 76

      ページ: 084004(1-4)

    • 査読あり
  • [学会発表] 双曲平面上で角転送行列繰込み群やってみよか2008

    • 著者名/発表者名
      西野 友年
    • 学会等名
      日本物理学会
    • 発表場所
      近畿大学
    • 年月日
      2008-03-23

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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