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2007 年度 実績報告書

大気海洋結合モデルを用いたENSOにおけるバリアレイヤー振動モードの役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19540469
研究機関気象庁気象研究所

研究代表者

藤井 陽介  気象庁気象研究所, 海洋研究部, 研究官 (60343894)

研究分担者 山中 吾郎  気象庁気象研究所, 海洋研究部, 主任研究官 (60442745)
安田 珠幾  気象庁気象研究所, 海洋研究部, 主任研究官 (80354471)
キーワードバリアレイヤー / ENSO / エルニーニョ / 海洋塩分 / 海洋データ同化 / 大気海洋結合同化システム / 季節予報 / 大気海洋相互作用
研究概要

1,大気海洋結合モデルに海洋観測データを同化する準結合同化システムについて、長期的な同化計算を行うため、二酸化炭素の増加をデータとして与えることができるように改良した。
2,改良した準結合同化システムにより、1950〜2006年の気候変動の再現実験を実施し、その再現性について解析した結果、以下のような結果を得た。(1)海面水温と降水量の関係について、熱帯の広い範囲での1ヶ月程のラグ相関や西部熱帯太平洋での相関の季節依存性などが、準結合同化システムにより再現された。この関係は、大気モデルに海面水温観測値を与えただけで再現することは難しく、準結合同化システムでは大気海洋相互作用をより適切に再現していることを示唆する。(2)(1)の結果として、西部熱帯太平洋など熱帯域の広い範囲で降水分布が改善され、アジアモンスーンやインド洋上の風の再現性も向上した。(3)太平洋熱帯域における亜表層の高塩分水とバリアレイヤー、暖水貯熱量、貿易風の強度などについて、海洋データ同化システムと同様のラグ相関関係が見られることを確認した。
3,熱帯太平洋の暖水プールに関する熱収支解析を行った。その結果、亜表層の高塩分水の量と相関して鉛直混合による熱の消失量が変動しており、この変動が暖水プールの水温変動に影響を与えていることなどが示唆された。
4,来年度以降は、本年度改良し、大気海洋相互作用が適切に再現されていることが確認された準結合同化システムの計算結果を用いた熱収支などの解析を進めていくと共に、大気海洋結合モデルを用いた亜表層の高塩分水やバリアレイヤーに関するインパクト実験を実施していく。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (4件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 大気海洋準結合同化システムの開発2008

    • 著者名/発表者名
      藤井 陽介
    • 雑誌名

      気象研究所平成19年度全国季節予報技術検討会資料

      ページ: 51-59

  • [雑誌論文] Asian Monsoon Predictability in JIVIA/MRI Seasonal Forecast System2007

    • 著者名/発表者名
      Tamaki Yasuda
    • 雑誌名

      CLIVAR Exchange 43

      ページ: 18-24

  • [学会発表] Salinity variability in the tropical and subtropical Pacific in the MRI Multivariate Ocean Variational Estimation(MOVE)System2008

    • 著者名/発表者名
      Yosuke Fujii
    • 学会等名
      2008 Ocean Sciences Meeting
    • 発表場所
      Orlando,USA
    • 年月日
      2008-03-05
  • [学会発表] Mixed layer heat balance on seasonal to interannual timescales in thewestern tropical Pacific:An OGCM study2008

    • 著者名/発表者名
      Goro Yamanaka
    • 学会等名
      2008 Ocean Sciences Meetiing
    • 発表場所
      Orlando,USA
    • 年月日
      2008-03-05
  • [学会発表] Coupled Ocean and Atmosphere Analysis by Assimilating Ocean Observation Data to a Coupled Model2008

    • 著者名/発表者名
      Yosuke Fuju
    • 学会等名
      Third WCRP International Conference on Reanalysis
    • 発表場所
      東京都
    • 年月日
      2008-01-31
  • [学会発表] 結合モデルと海洋観測データの統合(準結合同化)による気候変動の再現2007

    • 著者名/発表者名
      藤井 陽介
    • 学会等名
      2007年度日本海洋学会秋季大会
    • 発表場所
      沖縄県中頭郡
    • 年月日
      2007-09-28
  • [備考] ホームページ

    • URL

      http://www.mri-jma.go.jp/Dep/oc/sub/BLTmode.htm

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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