• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

テアリング不安定による磁気島が磁気流体スケールのプラズモイドへ成長する過程の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19540476
研究機関独立行政法人宇宙航空研究開発機構

研究代表者

篠原 育  独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部, 准教授 (20301723)

キーワード磁気リコネクション / テアリング不安定 / プラズマ粒子シミュレーション
研究概要

PIC法による電磁粒子プラズマシミュレーションコードを用い、電流層中のテアリング不安定の結果生じる最小波長の磁気島が複数個発生できる空間規模の計算を行った。テアリング不安定によって複数の磁気島が発生した場合、テアリング不安定に引き続き磁気島の融合不安定を通してMHDスケールへ急速に発達していくことが予想できるが、融合不安定を粒子シミュレーションで扱うことはこれまでに例を見なかった。
平成19年度には2次元計算により磁気島16個までの融合不安定のシミュレーション計算を行った。その結果、シミュレーションシステムの最大波長まで成長する時間スケールは概ね初期磁気島の個数に比例することがわかった。初期磁気島の個数が8個や16個のケースでは、それより少ない個数の場合には2段階であったのに対して、3段階の融合プロセスをへて1つの大きな磁気島に成長する様子が明らかになったが、より大きなシミュレーション計算領域で長波長側の自由度が大きくなった場合の融合の時間スケールが変化するかどうかは、現時点では不明である。
磁気島が合体して大きなスケールに移行するにつれて大きな電子加速が発生することを発見した。粒子軌道の詳細な解析をおこなった結果、トランジェントに発生する大きなリコネクション電場によるX-Iine近傍での加速が最終的なエネルギースペクトルを決めていることがわかった。さらに、より大きな系へ移行した後には磁気島融合領域におけるX-line近傍での電子加速の寄与が無視できないことが明らかになった。磁気島融合に伴う電子加速過程が、磁気リコネクションに伴う電子加速現象に大きく寄与している可能性を示す重要な結果である。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2008 2007

すべて 学会発表 (8件)

  • [学会発表] Electron Acceleration during Multiple X-line Reconnection2008

    • 著者名/発表者名
      篠原育、他3名
    • 学会等名
      The US-Japan Workshop on Magnetic Reconnection 2008
    • 発表場所
      沖縄
    • 年月日
      2008-03-04
  • [学会発表] Electron acceleration during magnetic islands coalescence in magnetic reconnection2007

    • 著者名/発表者名
      湯村翼、篠原育、他2名
    • 学会等名
      American Geophysical Union 2007 Fall Meeting
    • 発表場所
      San Francisco, USA
    • 年月日
      2007-12-14
  • [学会発表] 磁気島合体を経由する磁気リコネクションの構造2007

    • 著者名/発表者名
      湯村翼、篠原育、他2名
    • 学会等名
      地球電磁気・地球惑星圏学会第122回講演会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2007-09-30
  • [学会発表] 磁気リコネクションでの磁気島合体における高エネルギー電子生成2007

    • 著者名/発表者名
      湯村翼、篠原育、他2名
    • 学会等名
      地球電磁気・地球惑星圏学会第122回講演会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2007-09-28
  • [学会発表] 地球磁気圏尾部リコネクション領域での電子加速2007

    • 著者名/発表者名
      湯村翼、他3名
    • 学会等名
      日本天文学会2007年秋期年会
    • 発表場所
      岐阜
    • 年月日
      2007-09-26
  • [学会発表] Electron Acceleration during Magnetic Island Coalescence2007

    • 著者名/発表者名
      篠原育、他3名
    • 学会等名
      Asia Oceania Geosciences Society 4th Annual Meeting
    • 発表場所
      Bangkok, Thailand
    • 年月日
      2007-07-31
  • [学会発表] Magnetic island coalescence in a thin current sheet2007

    • 著者名/発表者名
      篠原育、他4名
    • 学会等名
      IUGG XXIV General Assembly
    • 発表場所
      Perugia, Italy
    • 年月日
      2007-07-03
  • [学会発表] 磁気リコネクションでの電子加速に与える磁気島合体の効果2007

    • 著者名/発表者名
      湯村翼、篠原育、他2名
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合2007年大会
    • 発表場所
      千葉
    • 年月日
      2007-05-21

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi