研究課題
基盤研究(C)
本研究では、日本列島や周辺国の変成帯に伴われる変成苦鉄質岩~超苦鉄質岩を地球化学的に解析してその起源を明らかにすることを目的とする。さらに日本列島形成初期の地殻変動・造山運動の様子を解明しその東部に広がっていたであろう古太平洋の状況を探る。重要な解析対象の元素はストロンチウム同位体組成と希土類元素である。前者は変成岩特有の元素移動を可視化することを可能にし、後者は一連の元素の組成を比較することで岩石の起源を特定する情報源となる。また、希土類元素の中の一つであるネオジムはその同位体組成も岩石の起源を探る指標になり、ストロンチウム同位組成と併せて、一般的な岩石の起源を考察する研究において、頻繁に分析されている。年代測定にも用いられる元素であり、現岩の起源を探求する上でその発達史に絶対的な時間軸を定義することが可能である。これらの元素とその他の主要・微量元素の定量と解析を行うことで、三郡変成帯の変成苦鉄質~超苦鉄質岩が海洋地殻もしくは海山のいずれを起源とするか、もしくはその他の可能性の有無を解明し、現在に至る形成発達史に時間軸を入れる。その結果、プレートの移動についてその相対的・定性的傾向のみならず、定量的な解析、具体的には時間と移動距離の平均値・変化量を求める。
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Geochimica et Cosmochimica Acta 74
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Lithos 114
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Geodynamic evolution of East Antarctica : A key to the East-West Gondwana connection(M. Satish-Kumar, Y. Motoyoshi, Y. Osanai, Y. Hiroi&K. Shiraishi (eds)) SP308
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Geodynamic evolution of East Antarctica : A key to the East-West Gondwana connection( M. Satish-Kumar, Y. Motoyoshi, Y. Osanai, Y. Hiroi&K. Shiraishi (eds)) SP308
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