研究概要 |
本研究は,脆性-塑性遷移条件付近での細粒長石の塑性変形機構を天然試料の解析と変形実験により明らかにするとともに,大歪変形において塑性変形過程で破壊面形成にいたる過程を検証することを目的とする. 平成20年度は平成19年度に導入した実験装置部品の調整を行いつつ,(1)実験室条件下で脆性-塑性が起こる条件を決めるとともに,(2)温度・歪速度を変化させて塑性変形構成則と変形機構を決定する計画であった.(1)については温度800℃において歪速度の上昇に伴い,歪速度1.5×10^<-5>s^<-1>における均質な塑性変形から,歪速度2×10^<-5>s^<-1>における脆性的な挙動に遷移することを確認し,目標を達成することができた. 一方,平成19年度に導入した実験装置,特に高圧ガスのシール,荷重の測定を行う部品において,たびたび不具合が発生し,この調整のために膨大な時間を要した.平成20年度は,(2)温度・歪速度を変化させて塑性変形構成則と変形機構を決定する予定であったが,この度重なる部品の不具合から実施することが不可能であった.
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