研究概要 |
この研究は大容量の高気圧体積プラズマをマイクロ波を用いて生成し、生成の物理機構の解明および、このプラズマを利用したガスや微粒子を用いたプロセスへの応用の基礎を確立することを目的としている。平成19年度に得られた主な成果は以下の通りである。 (1)既存の5kW,CW,2.45GHzのマイクロ波電源を利用して高気圧体積プラズマの発生装置、および計測システムを構築した。マイクロ波の電場と平行に置いたロッドアンテナの先端よりプラズが点火することを観測し、このアンテナ長と点火最小マイクロ波電力との関係を求めた。 (2)生成、維持されたプラズマの体積とマイクロ波電力との関係を求め、その解析を行った。 (3)窒素プラズマの分光計測を行い、窒素分子の回転温度を求め、マイクロ波電力およびガス圧などに関する依存性を求めた。この結果ガス温度が3000-4000度Kに達しており、数分間の閉じ込めを達成した。またプラズマが点火から成長していく様子を高速度カメラによって観測しプラズマ生成のダイナミックなプロセスを調べた。
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