研究課題/領域番号 |
19540522
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
永田 正義 兵庫県立大学, 工学研究科, 教授 (00192237)
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研究分担者 |
福本 直之 兵庫県立大学, 工学研究科, 准教授 (90275305)
菊池 祐介 兵庫県立大学, 工学研究科, 助教 (00433326)
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キーワード | スフェロマック / 球状トーラス / 自己組織化 / 2磁気流体緩和物理 / ダイナモ / 高速プラズマ流 / 磁気ヘリシティ / 磁気リコネクション |
研究概要 |
本研究は磁気ヘリシティ入射された高ベータ磁気流体プラズマの秩序磁場構造の自発的形成と内部に高速流を能動的に駆動することによってプラズマ流と電磁場との相互作用で起きる多彩なプラズマ非線形現象について解明し、さらにそれを制御しながら、2磁気流体緩和物理を基礎にプラズマ科学の研究を展開していくことを志向している。自律性の高い高ベータ磁気流体プラズマを活用し、プラズマガンによる超高速プラズマ流の入射と回転磁界によるMHD制御技術を駆使しながら、実験で発現する新たな磁場構造の形成やその過程で伴う磁気リコネクション等について2流体緩和平衡解析、計算機シミュレーションと並行して総括的に研究を行う。本年度の実験で得られた成果は以下の通りである。HIST装置において、イオン流速計測のためのイオンドップラー分光システムを新たに開発し、マッハプローブ計測と併用しながら、プラズマ流速の空間分布測定を行った。水素のスペクトル線を用いたドップラーシフト量の計測からは、中性粒子フローの速度は約4km/s程度であることがわかった。一方、酸素不純物イオンのシフト量からは20km/sのイオン流速が測定され、マッハプローブ計測値とよく一致した。中性粒子とイオンとの相互衝突によるエネルギー緩和が十分でないことが予想される。また、プラズマ流の方向はE×B方向と一致しており、プラズマ電流の方向とは逆になっていることが判明した。プラズマ電流の方向を逆転させると流れの方向も反転することも確認できた。2流体効果を検証するためには、プラズマ流速を増大させる必要があり、目下、プラズマ源である磁化同軸プラズマガンの運転の高パワー化のために電源の改良に着手している。
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