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2007 年度 実績報告書

イオン源カスプ磁場におけるプラズマ損失の理論及びシミュレーション

研究課題

研究課題/領域番号 19540526
研究機関東京都立産業技術高等専門学校

研究代表者

深野 あづさ  東京都立産業技術高等専門学校, ものづくり工学科, 准教授 (90259838)

研究分担者 畑山 明聖  慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (10245607)
キーワードプラズマ・核融合 / イオン源 / シースポテンシャル
研究概要

負イオン源においてカスプ損失幅を解析する上で。壁近傍でのシースの役割は重要である。壁近傍でのシースの解析には、Emmertらのプラズマーシース方程式およびプラズマ方程式を用いた解析方法(G.A. Emmert, R.M. Wieland, A.T. Mense and J.N. Davidson, Phys. Fluids 23, (1980)803.)を用いる。Emmertらの解析方法は、カスプ磁場でのシースにとどまらず、いろいろな状況における壁近傍でのシースの解析に応用することができる。本年度は、表面生成負イオン引き出しの物理機構が未だ明らかになっていないことに着目し、プラズマーシース方程式を用いて負イオン引き出し領域近傍でのシースの解析を行った。
表面生成負イオンにおいて、引き出し口のプラズマグリッド(PG)で生成された負イオンは、プラズマと壁との間のポテンシャルの差により加速される。一般に固体壁近傍のプラズマに生成されるシースポテンシャルは、PG表面で生成された負イオンをイオン源内部方向に向かって加速する。しな機構が必要となる。そこで、プラズマに加えて負イオンを考慮することによりプラズマーシース方程式を導き、プラズマ領域とシース領域におけるポテンシャルを自己矛盾なく解くことにより、引き出し領域近傍でのシースの解析を行った。この解析により以下の結果を得た。
1、引き出し領域近傍でのポテンシャル分布は、表面生成負イオンの生成量や負イオンエネルギーの強さにより変化する。
2、負イオンの生成量が多く負イオンエネルギーが低い場合、PG表面近傍に負のポテンシャルのピークが現れる。
これらより、負イオンがPG表面に戻され装置から引き出される可能性があることを示した。今後は、この解析方法を応用することにより、カスプ磁場でのシースポテンシャルを求め、プラズマのカスプ損失幅を求める予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Spatial structure of electric potential near the extraction region in Cs-seeded H-ion sources.2008

    • 著者名/発表者名
      A. Fukano, J. Hanatani, T. Matsumiya, A. Hatayama (Azusa Fukano)
    • 雑誌名

      Review of Scientific Instruments Vol.79.

      ページ: 02A525-1 02A525-3

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Progress in modeling and numerical simulation of negative ion sources (invited review paper)2008

    • 著者名/発表者名
      A. Hatayama
    • 雑誌名

      Review of Scientific Instruments Vol.79

      ページ: 02B901-1 02B901-5

    • 査読あり
  • [学会発表] 水素負イオン源における引き出し領域の空間電位構造2007

    • 著者名/発表者名
      深野あづさ, 花谷純次、松宮健郎、畑山明聖(深野あづさ)
    • 学会等名
      プラズマ・核融合学会 第24回年会
    • 発表場所
      姫路(兵庫県)
    • 年月日
      2007-11-30
  • [学会発表] Spatial Structure of Electric Potential near the Extraction Region in Cs-Seeded H-Ion Sources.2007

    • 著者名/発表者名
      A. Fukano, J. Hanatani, T. Matsumiya, A. Hatayama (Azusa Fukano)
    • 学会等名
      12th International Conference on Ion Sources. (ICIS2007)
    • 発表場所
      済州島(韓国)
    • 年月日
      2007-08-28

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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