研究課題
基盤研究(C)
近年、電子サイクロトロン放射(ECE)の相対論的効果の重要性が認識され、バルク電子における相対論効果を近似を用いず厳密に取り扱った評価や、磁場に任意の角度で伝搬する放射率の式の導出が行われている。従来無視されていた過程(伝搬方向、相対論的マックスウエル分布等)を考慮して、シンクロトロン放射損失を評価することが本研究課題である。また、トカマク研究の進展に伴い、トカマク型核融合炉のパラメーターや核燃焼プラズマ維持方法も変化してきている。即ち、従来よりもアスペクト比が低い側へ、また電子温度が高温側へ変化している。また、電子サイクロトロン波による電流駆動の重要性も増してきている。これらを考慮するには、高エネルギー電子とバルク電子を両方取り扱う必要がある。ここでは、プラズマ吸収や相対論的分布を考慮して、両方からのシンクロトロン放射損失を評価する。更に、ここで行う研究成果を取り入れ、核融合炉を成立させるために課される電子温度と密度の制限値や許容高エネルギー電子密度等に関する指針を導出し、今後の核融合炉設計に資する。
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Nuclear Instruments and Methods in Physics Research Section A (Appeared in WEB)
Proc. 15th Joint Workshop on Electron Cyclotron Emission and Electron Cyclotron Resonance Heating, March 2008 (Yosemite, USA, World Scientific Publishing Co. Ptr Ltd.)
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