研究概要 |
本年度は,「混合逆ミセル化」による「ヘテロ逆ミセル集合体」の合成と逆ミセル集合体内部における「金属ナノ微粒子合成」について検討を行った。 「ヘテロ逆ミセル集合体」の合成については,従来使用してきた分子と構造的に類似したアントラセン分子およびペリレン分子を合成し,これらを混合し逆ミセル化することで光捕集システムの構築を試みた。両者をトルエン溶液として混合し,この結果得られた均一溶液に硫酸を加え全ての分子を一度に両親媒性化させることにより,逆ミセル集合体内部に光エネルギー、ドナーとなる分子とアクセプターとなる分子が任意の比にて混合した光捕集システムが構築できることが明らかとなった。 「金属ナノ微粒子合成」については,従来使用してきたアントラセンーペリレン連結分子に四塩化金酸を作用させ逆ミセル化を行うことにより,逆ミセル集合体内部での反応を試みた。この結果,自己組織化により形成した逆ミセル集合体内部にナノメートル長の金微粒子が生成することが分光分析により明らかとなった。
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