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2007 年度 実績報告書

タンデム環化反応を利用した三枚羽複素環プロペラ型化合物の合成

研究課題

研究課題/領域番号 19550046
研究機関熊本大学

研究代表者

西野 宏  熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (50145281)

キーワードタンデム環化反応 / 複素環プロペラン類 / 酸化反応 / ラジカル反応 / プロペラ型化合物 / ビシクロ化合物 / Lewis酸 / 分子内環化反応
研究概要

タンデム環化反応とは一度環化反応が開始された後、続けて次の環化が引き起こされる反応のことであり、有機環状化合物を合成する効率的な手法として重要である。そこで本研究では二次元的タンデム環化反応から一歩進めて三次元的タンデム環化反応の開発を目指した。また、開発した反応により複素環プロペラ型化合物(複素環プロペラン類)の合成を行い、DNA、RNAや各種タンパク質の特定部位切断活性などをもつ化合物の合成を目指した。反応基質であるトリケトン類やアミド類、チオケトン類は、塩基存在下で相当する環状1,3-ジカルボニル化合物と種々のα-ハロケトン類との反応から合成した。酢酸マンガン(III)を酸化剤として用い、各種アルケン類との三次元的タンデム環化反応を試みた。本反応は基質および試薬の濃度、反応温度、圧力、雰囲気、反応時間などの反応条件に左右されると考えられたので、まずマイクロ波式有機化学反応実験装置(購入設備)を使用した酢酸還流温度条件下での反応を調べた。その結果、相当するジオキサ[4.3.3]プロペラン類を得ることができた。次に、同様の反応を利用して5〜7員環やさらに大きな中員環や大員環から成るプロペラ型化合物の合成を試みた。しかし、三次元的タンデム環化反応は途中で止まってしまい、プロペラ型化合物は得られず、ビシクロ中間体が単離された。そこで、得られたビシクロ中間体をプロペラ型化合物へ変換する反応を詳しく調べた。その結果、Lewis酸存在下で分子内環化反応が起こり、相当する5〜7員環を含むプロペラ型化合物への変換を達成することができた。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (6件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Manganese(III)-Based Dioxapropellane Synthesis Using Tricarbonyl Compounds2008

    • 著者名/発表者名
      Kentaro Asahi
    • 雑誌名

      Tetrahedron 64(8)

      ページ: 1620-1634

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Selective synthesis of trioxapropellanes using manganese(III) acetate2007

    • 著者名/発表者名
      Kentaro Asahi
    • 雑誌名

      Heterocycl.Commun. 13(印刷中)

    • 査読あり
  • [学会発表] ピペリジンジオン類や不飽和β-ジカルボニル化合物類のマンガン(III)に基づく酸化的環化反応に関する研究2007

    • 著者名/発表者名
      旭 健太郎
    • 学会等名
      有機合成化学協会九州山口支部 第19回若手研究者のためのセミナー
    • 発表場所
      熊本火の国ハイツ
    • 年月日
      2007-11-23
  • [学会発表] 酢酸マンガン(III)を用いた2-プロペニル=2-(2-オキソエチル)-3-オキソブタノエート類の分子内タンデム環化反応2007

    • 著者名/発表者名
      若宮 進
    • 学会等名
      2007年日本化学会西日本大会
    • 発表場所
      岡山大学津島キャンパス
    • 年月日
      2007-11-11
  • [学会発表] 2-(ベンジルオキシ)エチル=3-オキソブタノエート類を用いたコンテナ型分子の合成と機能性2007

    • 著者名/発表者名
      熊本 祥一
    • 学会等名
      2007年日本化学会西日本大会
    • 発表場所
      岡山大学津島キャンパス
    • 年月日
      2007-11-11
  • [学会発表] 酢酸マンガン(III)存在下における3-アセチル-1-アリール-1,4-ペンタンジオン類と1,1-ジアリールエテン類の反応2007

    • 著者名/発表者名
      茂田 誠
    • 学会等名
      2007年日本化学会西日本大会
    • 発表場所
      岡山大学津島キャンパス
    • 年月日
      2007-11-11
  • [学会発表] マンガン(III)酸化反応を用いるビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-オン類の合成2007

    • 著者名/発表者名
      旭 健太郎
    • 学会等名
      2007年日本化学会西日本大会
    • 発表場所
      岡山大学津島キャンパス
    • 年月日
      2007-11-10
  • [学会発表] Mn(III)を用いる縮環複素環骨格の構築2007

    • 著者名/発表者名
      旭 健太郎
    • 学会等名
      第17回万有福岡シンポジウム
    • 発表場所
      九州大学医学部百周年講堂
    • 年月日
      2007-05-12
  • [備考]

    • URL

      http://www.gsst.kumamoto-u.ac.jp/kenkyu/index.html#rigaku

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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