本研究では、ペルオキソヘテロポリタングステートの形成に陽イオンおよび反応溶媒がどのような影響を与えるかを、主にNMRによる溶液内反応の追跡と結晶構造解析により検討することを目的とする。また、予備的にモリブデートについての検討も行う。 (1)共存陽イオンの影響について アルカリ・アルカリ土類イオンの反応鋳型・リンカーとしての性質、有機系陽イオンのスペーサー・反応鋳型・水素結合としての性質に注目し、これらがアニオン生成にどのような影響を与えるかを検討する。 (2)溶媒の影響について 反応溶媒の水に有機溶媒を混合することにより、極性や活量を変化させることが出来る。このことがアニオン形成にどのような影響を与えるかを検討する。
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