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2009 年度 実績報告書

オンチップ検出型マイクロチップを用いる界面活性剤の自動・分離分析法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19550094
研究機関芝浦工業大学

研究代表者

正留 隆  芝浦工業大学, 工学部, 教授 (30190341)

キーワード界面活性剤 / 界面活性剤イオンセンサ / マイクロチップ分析 / ポリスチレン / ワイヤーインプリント法 / シーケンシャルインジェクション分析
研究概要

1.目的陰イオン性界面活性剤(AS)は洗剤などに含まれており、その消費量の増大に伴い環境水の汚染源の一つとなっている。従来のASの分析方法には、溶媒抽出/分光光度法等があるが、操作が煩雑で有害な有機溶媒を多量に用いるなどの欠点がある。マイクロチップは廃液の微量化という優れた特徴を持っているので、これを用いるASの定量法の開発が期待される。そこで、本年度では、昨年度開発したASセンサを組み込んだマイクロチップをシーケンシャルインジェクション(SIA)法と組み合わせたASの自動分析法の開発を検討した。
2.得られた結果昨年度開発した方法を改良し、カートリッジタイプのASセンサを作製した。このASセンサが使用出来なくなった後、簡単にマイクロチップから脱着できるようにマイクロチップの構造を改良した。このマイクロチップは、ワイヤーをテンプレートとしてポリエチレン板より作製した。SIA法とマイクロチップによるAS測定システムは、シリンジポンプ、六方バルブ、ホールディングコイル、マイクロチップ、イオンメーターおよびパーソナルコンピュータ(PC)および記録計より構成した。キャリヤー液の送液および試料溶液の導入は、シリンジポンプと六方バルブをPCにより制御して行った。試料溶液として、1×10^<-x>Mドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(NaDBS)を、キャリヤー液として1×10^<-2>M LiCl+pH4.0緩衝溶液を用いた。まず、キャリヤー液をコイル内とマイクロチップ内に満たした。次に、試料溶液であるNaDBS溶液を六方バルブからコイル内へと吸引し、キャリヤー溶液と拡散混合させた後、マイクロチップへと送液した。NaDBS溶液導入後のイオンセンサとAg線から作製したAg/AgCl電極間の電位差を、ピーク状信号として測定した。まず、SIA法におけるキャリヤー液と試料溶液の最適な体積量を検討した。その結果、キャリヤー液が208.3μL、試料溶液が2291.7μLの時、センサのスロープ感度が一番良いことが分かった。この条件で測定したASセンサを組み込んだマイクロチップは、1×10^<-6>M~1×10^<-4>Mの濃度範囲のNaDBSに対して57.2mV/decadeのネルンスト的応答を示すことがわかった。1×10^<-x>M NaDBSに対する分析速度は1試料あたり約10分であった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Flow immunoassay for nonioinic surfactants based on surface plasmon resonance sensors2009

    • 著者名/発表者名
      M.Tanaka
    • 雑誌名

      Analytical Sciences 25

      ページ: 999-1005

    • 査読あり
  • [雑誌論文]2009

    • 著者名/発表者名
      正留隆
    • 雑誌名

      役に立つフローインジェクション分析 8FIA関連分析法((社)日本分析化学会・フローインジェクション分析研究懇談会編)(みみずく社)

      ページ: 68-86

  • [学会発表] マイクロチップ型陽イオン性界面活性剤イオンセンサを検出器とする陽イオン性界面活性剤のシーケンシャルインジェクション分析2009

    • 著者名/発表者名
      上野直哉
    • 学会等名
      日本化学会第3回関東支部大会
    • 発表場所
      早稲田大学(東京都)
    • 年月日
      2009-09-04

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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