研究課題/領域番号 |
19550114
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
上里 新一 関西大学, 化学生命工学部, 教授 (50111969)
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研究分担者 |
長岡 康夫 関西大学, 化学生命工学部, 准教授 (90243039)
河野 武幸 摂南大学, 薬学部, 教授 (50178224)
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キーワード | タキソール / 抗タキソールモノクローナル抗体 / 抗体反応 / ニュートラルスキャン / MS / MS法 / ハイブリドーマ |
研究概要 |
1)抗原:taxo-タンパク質複合体の合成 2'-succinyltaxolとタンパク質(BSA,OVA)を、EDCとSulfo-NHSを用いた活性化エステル法により縮合させ、複合体2'-succinyltaxol-BSAと2'-succinyltaxol-OVAとを得た。両者はUV法で、タンパク質1モルにつき、それぞれ1.9及び6.2モル以上のtaxolが結合していると推定したが、taxol(273nm)とタンパク質(280nm)のUV吸収極大が接近しているため、正確な結合数を算出することは不可能であった。そこで、これら複合体から酵素処理等によりペプチド断片を得、質量分析(ニュートラルスキャン法或いはプリカーサースキャン法とMS/MS法)により、タンパク質におけるtaxol結合部位を決定することにした。今回は、質量分析の条件を確立するために2種のペプチド断片:Fmoc-Val-Pro-Lys(ε-2'-succinyltaxol)-Ala-Phe及びFmoc-Gly-Lys-(ε-2'-succinyltaxol)-Pheを合成した。両ペプチド断片を用いて質量分析を行った結果、ニュートラルスキャン法とMS/MS法が、taxol結合位地の決定に適切であると判明した。 2)抗taxolモノクローナル抗体の作製 2'-succinyltaxol-OVAをBalb/cSPFマウスに感作させた(アジュバントとしてFreund's comolete ad juvantを使用)。2週間おきに感作を繰り返し、2'-succinyl-taxol-BSAでELISAを行った。6週目に抗体価の急上昇が観察された。そこで、脾臓を摘出し、ミエローマ細胞Sp210-Ae14との細胞融合、HATセレクションを行った。今後、taxol認識抗体産生ハイブリドーマのクローニングを実施する予定である。 以上のように、最終目標である抗体反応を実施するための条件は整いつつある。
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