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2007 年度 実績報告書

温和な条件下における酸素酸化触媒反応の開拓

研究課題

研究課題/領域番号 19550115
研究機関岡山理科大学

研究代表者

村橋 俊一  岡山理科大学, 客員教授(常勤扱) (60029436)

キーワード選択的合成 / 酸素酸化触媒反応 / ルテニウム触媒 / C-H結合活性化 / シアノ化反応 / αアミノニトリル / フラビン触媒
研究概要

酸化プロセスは従来重金属酸化剤や含ハロゲン酸化剤を用いていたので大量の廃棄物を生じていた。この問題を解消するためにクリーンな新しい触媒プロセスを開拓することが急務である。
本研究では酵素の機能を金属錯体触媒や有機触媒でシミュレートする手法を用いて、環境調和型の酸化触媒プロセスを開拓することを目的とする。極めて困難な課題であるが、分子状酸素を用いて温和な条件下、選択的に効率よく行える新酸化反応を開拓する。我々はルテニウム錯体触媒を用いることにより分子状酸素による酸化的手法を用いて第三アミンの窒素のα位のsp^3C-H結合を活性化し直接炭素-炭素結合を形成させるという革新的な反応を見出した。すなわちRuCl_3触媒の存在下分子状酸素とNaCNとを反応させると第3アミンのα位のシアノ化によりαシアノニトリルが得られた。この反応には一般性が認められることを明らかにし、触媒反応の機構を解明した。さらに本反応の原理を用いると過酸化水素を用いても同様にシアノ化反応が起こることを見出した。これらの手法を用いて三級アミンから特異なアミノ酸の合成を行った。これらの反応は将来のクリーンな工業プロセスへの展開が可能であることも見出している。
有機触媒であるフラビン触媒を用いる過酸化水素あるいは分子状酸素による有機物の酸化触媒反応が効率良く起こることを見出しているが、フラビン触媒の合成が煩雑である。そこで我々はフラビン触媒を簡便に大量に合成する方法を開拓した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Aerobic Ruthenium-Catalyzed Oxidative Transformation of Secondary Amines to Imines2007

    • 著者名/発表者名
      S.-I. Murahashi, Y. Okano, H. Sato, T. Nakae, N. Komiya
    • 雑誌名

      Synlett. 11

      ページ: 1675-1678

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Oxidation of Olefins Catalyzed by New Naphthyl-ruthenium(III)Complexes2007

    • 著者名/発表者名
      L. Provins, S-I. Murahashi
    • 雑誌名

      Arkivoc X

      ページ: 107-120

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Development of Ruthenium Catalyzed Oxidation Reaction Inspired by Cytochrome P-4502007

    • 著者名/発表者名
      S.-I. Murahashi
    • 雑誌名

      J.Synth.Org.Chem.Jpn. 65

      ページ: 2-13

    • 査読あり
  • [図書] Asymmetric Synthesis-The Essentials2007

    • 著者名/発表者名
      S.I. Murahashi, Y. Imada
    • 総ページ数
      42-47
    • 出版者
      Wily-VCH
  • [備考]

    • URL

      http://www.ous.ac.jp/DAC/otera/murahashi/index.html

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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