研究概要 |
19年度に計画したホログラム記録とハイパーブランチゲルコアーシェル型の複合ミクロスフェアの合成に成功した。 1)屈折率の異なる光重合性モノマーにハイパーブランチポリマーを溶解させ、レーザーによる干渉縞で明部・暗部を形成させ規則的屈折率分布パターンを構築させた。このホログラム材料を評価したところ、ブルーレイ(Sony)の60〜80倍の記録容量をもつ次々世代のメモリーデバイスへ有力材料であることを明らかにした。 2)4-vinylbenzyl N, N-diethyldithiocarbamate (VBDC)とdivinylbenzene (DVB)のリビングラジカル乳化重合をUV照射下で行い、ハイパーブランチゲルのシード微粒子を合成した。この重合はリビングラジカル機構で進行するため微粒子の表面は光官能性のdiethyldithiocarbamate (DC)基をもつ。次いでMMAを光誘起ATRPでグラフトさせ、コアーシェル型の複合微粒子を合成する技術を確立した。この微粒子は平成20年度の継続研究でフォトニック結晶の作製に使用する予定である。
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