• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

外部刺激による結晶内微小空間の構造制御とその機能材料への応用

研究課題

研究課題/領域番号 19550121
研究機関福井大学

研究代表者

玉井 良則  福井大学, 工学研究科, 准教授 (50324140)

キーワード高分子構造・物性 / ナノ材料 / 計算物理 / 環境材料 / 表面・界面物性
研究概要

本研究では,外部刺激(温度,結晶に印加する応力,包接されるゲスト分子の種類や数の変化など)による結晶構造変化を分子動力学(MD)シミュレーションによって再現し,それによって引き起こされる結晶内微小空間の構造変化を定量的に解析する。さらに,ゲスト分子が感じるポテンシャル場が,結晶内微小空間の変化によってどのように変化するかを,MD法,および,量子化学計算により解明する。人為的に結晶構造を変化させることにより微小空間の構造変化を誘起することができれば,結晶内微小空間の機能性を自在にコントロールすることが可能になる。これを実現するためには,どのような外的要因の変化を与えれば,どのような微小空間におけるポテンシャル場の変化が生ずるかを,分子レベルから定量的に解析する必要がある。本研究は,この関係を明らかにするものであり,結晶内微小空間の機能材料としての応用の道を拓くものである。
平成19年度は,まず,計算環境の整備を進めた。研究室で保有するクラスター型並列計算機システムの基幹部品を最新のものに入れ替え,大幅な性能改善を図った。ソフトウエアについては,申請者が独自に開発したPAMPSを使用する。これにより,高分子/低分子混合系の分子シミュレーションを,並列計算機上で効率的に実行する環境が整った。次に,立体規則性ポリメチルスチレンの各種包接結晶を取り上げ,単結晶モデルについてMDシミュレーションを行い,結晶の安定性を調べた。結晶中に包接されたゲスト分子をすべて取り除くと結晶は崩れてしまうが,一部のゲストを残すことにより結晶構造が安定に保たれることが明らかとなった。この場合,ゲストの抜け跡が大きな空孔として残存する。得られた結晶構造に対して自由体積のクラスター解析を行い,結晶内微小空間の構造を定量的に解析した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Cavity structures in crystalline membranes of clathrate syndiotactic poly(methylstyrene)2007

    • 著者名/発表者名
      Y. Tamai, M. Fukuda
    • 学会等名
      The 10th Pacific Polymer Conference(PPC10)
    • 発表場所
      神戸国際会議場
    • 年月日
      2007-12-05
  • [学会発表] シンジオタクチックポリメチルスチレン包接結晶のキャビティー構造解析2007

    • 著者名/発表者名
      玉井良則, 福田光完
    • 学会等名
      第56回高分子討論会
    • 発表場所
      名古屋工業大学
    • 年月日
      2007-09-19

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi