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2008 年度 実績報告書

水中計測を実現するロタキサン型イオン・糖認識プローブの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19550130
研究機関東北大学

研究代表者

鈴木 巌  東北大学, 大学院・薬学研究科, 准教授 (30226493)

キーワードロタキサン / 超分子 / シクロデキストリン / 蛍光プローブ / フェニルボロン酸 / ピレン / ガラクトース / カリウムイオン
研究概要

ピレン修飾シクロデキストリンを「珠」, ベンゾ-18-クラウン-6-エーテル誘導体を「珠」とする擬ロタキサン型蛍光性プローブについて, 「珠」と「軸」の最適な組み合わせを詳細に検討し, 「珠」の空孔サイズと「軸」の長さがカリウムイオンに対する蛍光応答に大きな影響を与えることを明らかにした.
この擬ロタキサン型プローブを, 化学平衡に依存しないロタキサン型プローブにするためにストッパー導入の反応条件検討を精査した. その結果, 水中でのアミド形成を利用するストッパー導入よりも, アルキンとアジド化合物とのカップリング反応を利用するのが良い結果を与えた. しかしながら収率は極めて低く, 単離後の機能評価には至らなかった.
フェニルボロン酸修飾シクロデキストリンを「珠」, スチリルピリジニウム色素を「軸」とする擬ロタキサン型蛍光プローブでは, 「軸」を二官能性とすることで, ガラクトースに対する高い応答を実現した. この系では二官能性の「軸」と「珠」が強蛍光性の1 : 2の擬ロタキサンを, ガラクトー素共存下で極めて形成し易くなるため, ガラクトースに対する高い応答が実現できた. ボロン酸誘導体でガラクトースに高い応答を示すものは, この超分子系が唯一のものである. この超分子系は, さらにボロン酸誘導体ではほとんど認識が不可能なグリコシドに対する応答も実現できた.
糖を対象とした電気化学検出型の擬ロタキサン型プローブについても検討を行い, 糖共存下で著しい(〜0.2V)電子シフトが得られ, 電気化学検出系への応用も可能であった.

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] Selective Glucose Recognition by Boronic Aicd Azoprobe/γ-Cyclodextrin Complexes in Water2009

    • 著者名/発表者名
      Chie Shimpuku Rimiko Ozawa, Akira Sasaki, Fuyuki Sato, Takeshi Hashimoto, Akiyo Yamauchi, Iwao Suzuki, Takashi Hayashita
    • 雑誌名

      Chemical Communications

      ページ: 1709-1711

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Effects of cyclodextrins and saccharides on dual fluorescence of N, N-dimethyl-4-aminophenylboronic acid in water2008

    • 著者名/発表者名
      Rimiko Ozawa, Takashi Hayashita, Takahiro Matsui, Chiaki Nakayama, Akiyo Yamauchi, Iwao Suzuki
    • 雑誌名

      Journal of Inclusion Phenomena 60

      ページ: 253-261

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Effect of cyclodextrins on saccharide sensing function of a fluorescent phenylboronic acid in water2008

    • 著者名/発表者名
      Rimiko Ozawa, Takeshi Hashimoto, Akiyo Yamauchi, Iwao Suzuki Bradly D. Smith, Takashi Hayashita
    • 雑誌名

      Analytical Sciences 24

      ページ: 207-212

    • 査読あり
  • [学会発表] フェニルボロン酸修飾シクロデキストリンを利用した超分子化合物による糖認識2008

    • 著者名/発表者名
      梅津つかさ・山内晶世・鈴木
    • 学会等名
      第47回日本薬学会東北支部大会
    • 発表場所
      岩手医科大学薬学部
    • 年月日
      2008-10-26
  • [学会発表] シクロデキストリンークラウンエーテル複合体による超分子型カリウムイオン検出プローブ2008

    • 著者名/発表者名
      松井貴弘・鈴木雄也・山内晶世・鈴木巌
    • 学会等名
      第47回日本薬学会東北支部大会
    • 発表場所
      岩手医科大学薬学部
    • 年月日
      2008-10-26
  • [学会発表] フェニルボロン酸修飾シクロデキストリンの包接化合物形成を利用したガラクトース応答性超分子型蛍光プローブ2008

    • 著者名/発表者名
      梅津つかさ・鈴木巌
    • 学会等名
      みちのく分析科学シンポジウム2008
    • 発表場所
      東北大学工学部青葉記念会館
    • 年月日
      2008-07-19
  • [学会発表] グルコース識別機能を有するボロン酸型アゾプローブ/シクロデキストリン複合体センサーの開発2008

    • 著者名/発表者名
      新福千枝・佐々木彰・小澤りみ子・橋本剛・鈴木巌・早下隆士
    • 学会等名
      第3回ホスト・ゲスト化学シンポジウム
    • 発表場所
      上智大学四ツ谷キャンパス
    • 年月日
      2008-05-31
  • [学会発表] グルコースおよびガラクトースに応答する超分子型蛍光プローブ2008

    • 著者名/発表者名
      鈴木巌・梅津つかさ・坂下佳子・山内晶世・早下隆士
    • 学会等名
      第3回ホスト・ゲスト化学シンポジウム
    • 発表場所
      上智大学四ツ谷キャンパス
    • 年月日
      2008-05-31

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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