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2008 年度 実績報告書

無機ナノ粒子・有機高分子ハイブリッド膜を用いる超高感度SPRセンサーの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19550171
研究機関甲南大学

研究代表者

松井 淳  甲南大学, 理工学部, 准教授 (10264954)

キーワードモレキュラーインプリンティング / 分子認識 / ナノバイオテクノロジー / 高分子合成 / 表面プラズモン共鳴 / 環境計測 / センサー / 金ナノ粒子
研究概要

金ナノ粒子を固定化した分子認識高分子をセンサー素子として用い、環境ホルモン(アトラジン)の表面プラズモン共鳴法(SPR)による検出について以下のように検討を行った。
1)SPRセンサーの構築とアトラジンの検出
メルカプトウンデカン酸で修飾した金ナノ粒子(粒子径:約5nm)を含む重合反応溶液を調製し予めアリルメルカプタンで修飾した金基板を被覆し、さらに加熱することによってセンサー素子を得た。なお、重合反応溶液は、メタクリル酸(モノマー)、エチレングリコールジメタクリレート(架橋剤)、ジメチルホルムアミド(希釈剤)、アトラジン(鋳型分子)、AIBN(重合開始剤)を混合したものである。このセンサー素子を装着したSPRセンサー装置を用いて、アセトニトリル中でアトラジンの検出を行ったところ、約5pMまでのアトラジンが検出可能であり、極めて高感度な低分子量脂溶性化合物用センサーが構築されたことがわかった。
2)SPRセンサーの選択性
アトラジン以外の農薬(アシュラム、クロルピリホスなど)について、同様の検出を試みたところ、いずれもアトラジンと比較してその応答値は小さく、鋳型分子として加えたアトラジンに対して選択的応答を示すことがわかった。また、アトラジンを鋳型分子として加えなかったセンサー素子についても評価を行ったところ、感度・選択性ともに大きく劣るという結果が得られ、鋳型重合法(分子インプリンティング)が有用であることが示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Molecularly Imprinted Nanocomposites for Highly Sensitive SPR Detection of a Non-aqueous Atrazine Sample2009

    • 著者名/発表者名
      J. Matsui, M. Takayose, K. Akamatsu, H. Nawafune, K. Tamaki, N. Sugimoto
    • 雑誌名

      Analyst 134

      ページ: 80-86

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Preparation and Characterization of Au Nanoparticle/Polymer Composite Photonic Crystals2008

    • 著者名/発表者名
      T. Tsuruoka, S. Samitsu, T. Aokata, J. Matsui, T. Murashima, K. Akamatsu, H. Nawafune
    • 雑誌名

      Trans. MRS-Japan 33

      ページ: 717-720

    • 査読あり
  • [学会発表] 粒子分散ポリマーナノコンポジツト薄膜の作製2009

    • 著者名/発表者名
      戸田勲, 村嶋貴之, 松井淳, 縄舟秀美, 赤松謙祐
    • 学会等名
      日本化学会第89春季年会
    • 発表場所
      日本大学理工学部船橋キャンパス
    • 年月日
      20090300
  • [学会発表] ラショナル・ランダム融合設計によるATPセンサーペプチドの構築2008

    • 著者名/発表者名
      畠山智之, 松井淳, 玉置克之, 杉本直己
    • 学会等名
      第3回バイオ関連化学合同シンポジウム
    • 発表場所
      東京工業大学すずかけ台キャンパス
    • 年月日
      20080900

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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