研究概要 |
本申請課題では、一様媒質の屈折率の小数点以下4桁から5桁目の変動をin-situ(非抽出・非破壊・瞬時)に計測する周期構造型の表面プラズモンセンサを開発する。平成21年度は,A.理論解析とB.実験・測定に関して下記の研究を行った: A.理論解析A1.昨年度までに作成した計算機シミュレーションソフトを用いて、コニカルマウントされた多層膜金属格子からなる周期構造型表面プラズモンセンサにおいて試料の屈折率が微小変動(小数点4,5桁程度)したときの反射光の楕円率が変動することを計算機シミュレーションにより確かめた。更に、金属格子表面にある試料の屈折率変化と楕円率の定量的関係を調べ,実験を行うための基礎的データを収集した。 A2コニカルマウントされた金属格子に表面プラズモンが励起されたとき、反射光が直線偏光になるメカニズムについて調べたが,解明には至らなかった。なお,計算機シミュレーションにより,反射光の楕円率変動がプラナーマウントでも生じることを見出した. B.実験・測定B1入射角を駆動させるコニカルマウントされた金属格子からなる周期構造型表面プラズモンセンサ(以後、駆動型プラズモンセンサ)を改良して,非駆動型つまり入射角を動かさないで屈折率変動を検出する非駆動型プラズモンセンサを試作した。 B2 B1で試作した非駆動型プラズモンセンサを用いて、気体試料の屈折率変動を検出する方法について調べた絵.そして,気体試料(酸素、二酸化炭素、窒素、水素、他)の違いを反射光の楕円率変動から検出した。
|