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2007 年度 実績報告書

実対称固有値問題に対する多分割の分割統治法の発展と応用

研究課題

研究課題/領域番号 19560058
研究機関埼玉大学

研究代表者

重原 孝臣  埼玉大学, 総合情報基盤機構, 教授 (60206084)

キーワード応用数理 / 数値線形代数 / アルゴリズム / 実対称固有値問題 / 分割統治法 / クロネッカ標準形 / 一般固有値問題 / HPC
研究概要

1.最近我タのグループで開発した実対称固有値問題の数値解法である多分割の分割統治法(DC-k)をHITACHI SR11000 の1ノード,(16CRU)上に実装し,並列版LAPACKの2分割の分割統治法(DC-2)MRRR.との性能,精度の比較を行った。現在の実装はまだプレリミナリであるが,テスト行列の大部分に対して,DC-2に比べて高速,精度は同等,また,MRRRに比べて高速,高精度を実現している。実行時間の一例を挙げると,平均0,分散1の正規乱数を密に発生させた20000次実対称行列(量子物理のランダム行列に相当)を対称三重対角化した行列の全固有値,固有ベクトルの計算に,DC-2MRRRは平均114秒,84秒程度の実行時間を要するが,DC-k(ただし分割数k=30)は平均32秒で済む。専門誌への投槁はまだ行っていないなが,東京大学情報基盤センター発行のスーパーコンピューティングニュースへ中間報告を行った。
2.クロネッカ基底の存在を幾何学的・構成的な方法を用いて証明した。証明に基づき,与えられた任意の行列束に対し,そのクロネッカ標準形およびクロネッカ基底を求めるアルゴリズムを構築し,プレリミナリではあるが,数値実験で有効性を検証した。応用として,一般性の最も高い,特異な一般固有値問題の解を全て求めるアルゴリズムを構築し,プレリミナリではあるが,数値実験で有効性を検証した。以上の成果のうち,理論的側面に関する成果をまとめ,Linear Algebra and its Applicationsへ投稿し(Hiroki Hashiguchi,Kazuyuki Hiraoka,Takaomi Shigehara,Quasi-Duality Inherent inPencil),現在,査読中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 実対称固有値問題に対する多分割の分割統治法のSR11000への一実装2008

    • 著者名/発表者名
      桑島 豊
    • 雑誌名

      東京大学情報基盤センタースーパーコンピューティングニュース 9

      ページ: 47-70

  • [学会発表] 低階数摂動を伴う実対称固有値問題の安定な解法について2007

    • 著者名/発表者名
      桑島 豊
    • 学会等名
      日本応用数理学会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2007-09-15
  • [学会発表] 特異な一般固有値問題に対する新たな解法の提案2007

    • 著者名/発表者名
      重原 孝臣
    • 学会等名
      日本応用数理学会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2007-09-15
  • [学会発表] クロネッカー基底の存在に関する構成的証明2007

    • 著者名/発表者名
      平岡 和幸
    • 学会等名
      日本応用数理学会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2007-09-15

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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