研究概要 |
超大規模線形方程式のためのクリロフ部分空間法の研究は,50年あまりの歴史があり,特に1980年代の後半から盛んに行われてきた.国内外では数多くの研究成果が発表され,その一部の成果を活用したライブラリーもたくさん開発され実際問題に役立っている.しかし,研究成果の多くは特定な解法,限定されている問題に対して得られたもので,多方面からの総合的な研究は決して多いと言えない.また,ライブラリーの殆どは中小規模の問題にその威力を発揮できるが,大・超大規模の問題になると利用困難になる.本研究班が目指しているのは (1)元となる問題への深い理解に基づく係数行列の分類 (2)クリロフ部分空間法の研究開発及び問題毎の解法選択基準の確立 (3)前処理手法の開発と適用 (4)計算機アーキテクチャーへの配慮・実装 (5)専門家にも普通の利用者にも使いやすい計算サーバの構築 (6)クリロフ部分空間法の知識を必要としないインターフェスを有するウェブサーバの構築などの課題を総合的に研究することである.
|