研究概要 |
当該年度は研究開発の開始年度に相当し,最重点研究課題として長期信頼性のある電極の作成が目標となる.この研究目標を達成するために,実験計画法に基づく銅メッキの条件探索,および銅メッキのはく離強度試験,銅メッキ電極を作成した試験片の繰り返し荷重試験を実施する.さまざまな動めっき手法をCFRP上において実施した結果,引き剥がし力に対して最も重要である因子は電流であることが明らかとなった.小さい電流でゆっくりとめっきする場合が最も良好であることが実験的に明らかとなった.このため,初期では小電流で途中で大電流で高速でめっきする2段めっき手法を考案し,これが最も優れていることがあきらかになった. さらに0°の積層CFRP試験片を作成して上記の方法にて4電極を設置し,4電極法で電気抵抗変化を測定しながら繰り返し荷重負荷試験を実施した。繰り返しの途中で試験機を止め,平均負荷で荷重を保持してそのときのひずみと電気抵抗を測定した.その結果,設定されためっき手法で100万回の繰り返し負荷までは問題なく電極が使用可能であることがあきらかになった.しかし,リード線のはんだ付け時に銅めっきがCFRPから剥離してしまうことがあきらかになり,リード線を一体でめっきする手法を提案した.
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