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2007 年度 実績報告書

日本人人体有限要素モデルによる自動車衝突時の後席乗員保護に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19560087
研究機関名古屋大学

研究代表者

水野 幸治  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (80335075)

研究分担者 田中 英一  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00111831)
山本 創太  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (80293653)
キーワード交通事故 / 生物・生体工学
研究概要

本研究は自動車の衝突時の後席乗員保護を対象とするもので,日本人体格に対応した人体有限要素モデルを作成し,傷害リスクを減少させるシートベルト特性を明らかにすることを目的とする.本年度はまず,標準体格男性ダミーと小柄女性衝突ダミーを用いて衝突速度50km/hを想定した加速度を与えた台車試験を行い,乗員挙動を把握するとともに傷害値を計測した.両ダミーともに胸たわみが大きな値となり,許容値を超えており,傷害の可能性が高いことが示された.
後席では拘束装置がシートベルトのみとなるため,ラップベルトと腰部,ショルダーベルトと胸部の相互作用が重要となる.人体有限要素モデルで標準日本人を想定し骨盤形状とそのまわりの軟部組織を修正し,ラップベルトと骨盤に働く力の関係を調べた.また,着座姿勢やシートベルトジオメトリィと,ラップベルトが骨盤から外れて腹部に移動するサブマリンの発生との関係を調べた.その結果,骨盤形状や軟部組織はラップベルトに働く力に対して及ぼす影響は小さい一方で,初期の乗員の骨盤角度,ラップベルトのアンカー角度がサブマリンの発生に大きな影響を及ぼすことがわかった,さらに,車両による乗員傷害値低減の可能性を明らかにするため,シートベルト特性,ベルトプリテンショナ,車両加速度と乗員傷害値の関係を調べた.車両加速度は全ての体格の乗員に対して,傷害値に及ぼす影響が非常に大きく,拘束装置の適用が限られている後席乗員の保護は,車両の衝突特性に強く依存することがわかった.
今年度は後席乗員の基本的な衝撃応答を明らかにした.次年度は人体有限要素モデルによる解析を進め,サブマリンの発生プロセスを明らかにするとともに,後席乗員保護のための方法について検討していく.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Load limiting behaviour in CRS tether anchors as a method to mitigatehead and neck injuries to children in frontal crash2008

    • 著者名/発表者名
      Tanya Kapoor, William Altenhof Koji Mizuno
    • 雑誌名

      Traffic Injury Prevention (掲載可)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Effectiveness of Seatbelt for Rear Seat Occupants in Frontal Crashes2007

    • 著者名/発表者名
      Koji Mizuno, Takahiro Ikari
    • 雑誌名

      20th International Technical Conference on Enhanced Safety of Vehicles

      ページ: CD-ROM

    • 査読あり
  • [学会発表] 体格差を考慮した後席乗員の衝撃応答解析2008

    • 著者名/発表者名
      櫛田貴之, 水野幸治
    • 学会等名
      日本機械学会第20回バイオエンジニアリング講演会
    • 発表場所
      芝浦工業大学
    • 年月日
      2008-01-26

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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